
意地がぶつかり合う90分
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無失点と連勝を積み重ねるアーセナル。迎えるのは今季ここまでリーグ戦で無敗を誇るサンダーランドのホームスタジアム。好調の彼らを乗り越えなければこの1ヵ月を連勝で締めくくることができない。
5-4-1でブロックを組むことを優先するサンダーランド。まずはアーセナルがボールを持つスタート。メリーノ、エゼが低い位置まで降りるアクションを見せることで安定して右サイドにボールを付けることはできていたが、サカとティンバーの2人では戻りの速いサンダーランドの守備網をこじ開けることができず。サカに対してのダブルチーム、そしてフォローに回るサディクの3枚によって、アーセナルの右サイドの突破の効果は限定的に抑えられる。
一方のサンダーランドはイシドールへのロングボールから反撃。ガブリエウ、サリバ相手でも1枚であればキープできるイシドールによって、トラオレが抜け出すシーンが出てくるように。
長いボールはこれだけでなくアーセナルをこじ開ける形にも活用。ムキエレへのロングボールからの落としを見事に押し込んだバラードが1ヵ月以上ぶりにアーセナルに失点を味わわせることとなった。
このゴールによってアーセナルはバタバタ。やたらとファウルを犯すことでリズムをつかめなくなってしまう。試合はサンダーランドのリードでハーフタイムを迎える。
後半、アーセナルはポゼッションからのチャンスメイクに再びトライ。サイド攻撃の自由度を上げることで敵陣に迫っていく。特に左のハーフスペースは集中的に。サカ、ティンバー、スビメンディなど多様なメンバーがこのサイドに突撃していく。
さらにはサンダーランドが前半から自信を持っていた保持でもアーセナルはプレスでひっかける場面が出てくるように。メリーノがひっかけたシーンでは事なきを得たサンダーランドだが、その後のライスのボールハントはゴールにつながることに。冷静なメリーノとニアにぶち込むしかないサカがそれぞれ見事な精度でゴールまでの道筋を完成させる。
さらには押しこむ局面においてトロサールが追加点。カラフィオーリの走り込みを利用して相手の逆を取り、コースを作り出すと見事な弾丸シュートでアーセナルを逆転に導く。
このまま逃げ切るかと思われたサンダーランドだったが、終盤に同点に。アクロバティックなシュートをゴールに押し込んだのはブロビー。前線を増やしたパワープレーが奏功し、追加タイムに振り出しに戻す。
激闘の90分はドロー決着。両チームの意地が垣間見えた見ごたえのある一戦だった。
ひとこと
またしてもアーセナルの失点はタインウェア地方でのものだった。
試合結果
2025.11.8
プレミアリーグ 第11節
サンダーランド 2-2 アーセナル
スタジアム・オブ・ライト
【得点者】
SUN:36‘ バラード, 90+4’ ブロビー
ARS:54‘ サカ, 74’ トロサール
主審:クレイグ・ポーソン