
好調のWGが攻撃を牽引
契約更新を発表していたヴィトール・ペレイラを我慢できず、未勝利のまま解任を言い渡したウルブス。この試合は暫定監督が指揮を執ることとなる。
しかし、序盤からチェルシーにペースを握られる苦しい展開に。5-4-1のような5-3-2のような形の守備はサイドか簡単に進まれてしまう。チェルシーはククレジャが最終ラインに入って3バック化、対する右サイドはグストが高い位置を取りながら進んでいく。
時折、ライン間のエンソが加速するとペースがかなり変わる。そうさせないようにウルブスはヒチャンが下がりながらカバーする形で対応していた。ボールを奪うと、ウルブスはすぐ右サイドのチョチュアにあずける。ウルブスはこのパスさえ通ればカウンターで前に進むことができる状態だった。
ただ、その手前で中盤がドリブルのし過ぎでロストする場面もしばしば自陣での簡易なロストからピンチに陥ってしまう場面も少なくなかった。ジョアン・ゴメスやアンドレのようなテクニカルなMFを使うことは功罪が両方あったように見えた。
主導権を握ったのはやはりチェルシー。3-2-5気味の布陣は後方の陣形を変えながら相手にプレスの基準点を与えることはなかったし、大外からの突破も有効。幅を使いながら高い支配力で前半の多くの時間を自分たちのペースで過ごす。
後半も大きく流れは変わらず。立ち上がりにネトのゴリ押しからチャンスメイクに成功すると、得点につながったのは逆サイドのガルナチョ。チャチュアを簡単に手玉に取りクロスを上げる間合いを作ると、グストに見事なラストパスを送った。
ウルブスはラーセン、ヒチャンの2トップが生み出す縦関係からチャンスメイク。彼らにサイドや中盤の選手が絡んでいく形でボールを動かし、チェルシーの4-2-3-1のプレスの間を取っていく。だが、チェルシーも高い位置からのビルドアップの阻害でウルブスを制圧。ミドルゾーンからのカウンターでスピードアップした形を作り、さらなるゴールを狙っていく。
チェルシーに追加点をもたらしたのは交代選手。右に入ったエステヴァンは早々に活躍。右サイドから鋭く1枚剥がすことに成功すると、ラストパスをペドロが仕留めてゴール。さらにリードを広げる。
さらにはカウンターからチェルシーは追加点。左サイドのガルナチョの一撃からダメ押しの3点目を決める。
チェルシーがトーンダウンした直後はボールを持つことができたウルブスだが、最後まで攻撃の形を明確に作ることはできず。試合はチェルシーの完勝で幕を閉じることとなった。
ひとこと
WGの好調さが際立つチェルシーだった。
試合結果
2025.11.8
プレミアリーグ 第11節
チェルシー 3-0 ウォルバーハンプトン
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
CHE:51‘ ガルナチョ, 65’ ペドロ, 73‘ ネト
主審:アンドリュー・キッチン
