
ライバルを蹴落として首位追走
アーセナルを追う格好となっている優勝候補の両チーム。首位が躓いた今節は絶対3ポイントを積み上げたいところ。代表ウィーク前の最後の試合としてふさわしい大一番だ。
序盤から保持でペースを握ったのはシティ。際立ったのは2列目がかなり自由を与えられたレーン移動。ドクを始めとして多くの2列目の選手がインサイドに絞る自由を与えられながら縦パスを受ける。
ただ、時間の経過とともにドクは左サイドに固定する割合を増やす方が手ごたえがあると思ったのだろう。対面のブラッドリー相手に優位を取れるドクは10分にPKを獲得。カバーに入ったコナテの処理が跳ね返り、再びドクに収まってしまい、ママルダシュヴィリがPKを献上する。
しかし、このPKをママルダシュヴィリは見事にストップ。ハーランドに先制点を許さない。
ここまではシャープさのないカウンターからの簡単なボールロストを繰り返してきたリバプール。ママルダシュヴィリのPKストップで流れを引き戻したいところだが、どうもギアが上がらず。プランがどうこう、布陣がどうこう以前にフィフティーの体の入れあいでほぼ完ぺきにシティに軍配が上がるというフィジカルコンディションではなかなか反撃もままならなかった。
唯一といえる通用する武器のセットプレーではファン・ダイクがネットを揺らすが、これはロバートソンがオフサイド。きわどい判定ではあるが、ゴールは認められなかった。
デュエルに敗れてズルズルと下がるが、最後のところでも踏ん張り切れないのがこの日のリバプール。ドクはどうやっても止められないし、リリースした際のインサイドのパスコースもとがめられず。ラインを上げ損ねた緩さを見逃さなかったニコ・ゴンサレスによって、シティは追加点を奪う。
後がなくなったリバプールは後半にプレスから猛チャージ。ボールを奪い取ったとっころから一気に裏抜けを進めて敵陣に入り込んでいく。サラーは裏抜けから決定機を迎えたが、ドンナルンマは落ち着いて対応するなど反撃のきっかけを与えない。
そして、何よりリバプールがペースを握り切れなかったのはシティの攻撃を止められなかったから。今日はこの人!という感じの一撃をドクが披露し、試合を完全に決める。
試合はこの3点目で完全にトーンダウン。終盤には押し込んだリバプールが左右のサイドからのクロスで惜しい場面を作り出すが、完全に焼け石に水という状態だった。
タレントが躍動して暴れまわったシティ。アーセナルの追って対決を制して2位浮上に成功した。
ひとこと
ちょっとリバプールには勝ち筋が見えなかった。
試合結果
2025.11.9
プレミアリーグ 第11節
マンチェスター・シティ 3-0 リバプール
エティハド・スタジアム
【得点者】
Man City:29‘ ハーランド, 45+3‘ ゴンサレス, 63’ ドク
主審:クリス・カヴァナー
