
厳しい新指揮官の船出
低迷しているチームが次々と浮上のきっかけをつかむ中で完全において行かれたウルブス。ついにヴィトール・ペレイラを解任し、新監督としてミドルスブラを率いていたロブ・エドワーズを招聘。ここからのグレートエスケープに挑む。
初戦となるのはホームのパレス戦。ウルブスは5-3-2という昨今のウルブスの仕組みの中ではオーソドックスな陣形で迎え撃つ。しかしながら、序盤に主導権を握ったのはアウェイのパレス。3-2型の前からのウルブスのプレスはスペースがスカスカ。パレスは3センターの間と脇を使いながら余裕をもって敵陣に進んでいく。
フリーの選手ができたらそこから一気に背後を狙うランで進撃。加速したサールやマテタはウルブスにとっては脅威以外の何物でもなく、ぎりぎりの対応をひたすら強いられる状況が続く。スカスカの前からのプレスによって、こうした状況を作られるケースが常態化しているウルブスは立ち上がりからピンチが続くこととなった。
ウルブスに反撃のにおいがあったのはセットプレー。ジョアン・ゴメスの直接FKの跳ね返りはクレイチーの目の前に転がる大チャンスだったが、これを仕留めることができず。続くチャンスとなったラーセンの抜け出しも含めてあわやという場面が続く形となった。
得点にはつながらなかったがこの2つのあわやというシーンが一方的なパレスぺースに水を差すことに。よりフラットな状態でスコアレスのまま試合はハーフタイムを迎えることとなった。
後半、ウルブスは2トップにボールを当てながら丁寧に前を向く選手を作りながら前進。ポイントを作りながら縦に急ぎすぎない形からチャンスを作っていく。抜け出す選手は作りやすくはなったが、パレスの対応は冷静で抜け出す選手を先手をとりながらつぶし続ける。
ウルブスの入りは悪くなかったがスコアを動かしたのはパレス。セットプレーの二次攻撃から跳ね返りを押し込んだのはムニョス。前半にクレイチーが仕留めきれなかった決定機をものにして前に出る。
このゴールでポゼッションの安定感が出たパレス。左右に揺さぶりつつ落ち着いてボール保持から主導権を握る。ピノの見事なゴールはエドワーズの就任初戦の勝利という野望を打ち砕くには十分すぎるスーパーな一撃だったといえるだろう。
交代選手が力を出せないウルブスは終盤に沈黙。監督交代が急激な浮上につながることはなく、新監督にとっては厳しい船出となった。
ひとこと
悪い意味であまり色が出ていないのが気になるところ。
試合結果
2025.11.22
プレミアリーグ 第12節
ウォルバーハンプトン 0-2 クリスタル・パレス
モリニュー・スタジアム
【得点者】
CRY:63′ ムニョス, 69′ ピノ
主審:アンソニー・テイラー
