
得点後に失った主導権
序盤からボールを持って進んでいくスタート。ウェストハムは4-2-3-1から自陣にきっちりと網を張ることで相手にボールを持たせつつ、インサイドに刺してくるパスを引っ掛けていく狙いとなる。
わずかな隙間ではあるがマンチェスター・ユナイテッドはインサイドにザークツィーが縦パスを差し込みながらボールをキープしていく。やや後手ではあるがウェストハムはここを対症療法的に塞ぐことでボールを先には進ませない。
ウェストハムはロングカウンターベースでの戦い。奪ったら素早くカウンターでウィルソンにボールを当てるところからチャンスを作っていく。マンチェスター・ユナイテッドのプレスが15分で鎮静化したこともあり、サイドから揺さぶる時間を作ることができたウェストハムはミドルからゴールを強襲する部分も作れていた。
それでも保持でリカバリーを果たしたマンチェスター・ユナイテッド。主役となったのは右サイドのディアロ。高い位置での仕掛けはもちろんのこと、低い位置でレーンチェンジを行うことで縦パスを引き出していく。開幕時においては課題だったムベウモとの連携も今では難なくこなし、右サイドのユニットは今のマンチェスター・ユナイテッドの武器と言えるだろう。
だが、それでもゴールをこじ開けるところまでは至らず。試合はスコアレスでハーフタイムを迎える。
マンチェスター・ユナイテッドは後半、ゆったりとしたビルドアップから幅を使って押し込んでいく。ウェストハムは前半よりもプレスの重心を上げて敵陣側でのボールハントを狙っていく。明確にひっくり返される場面が少ないことを踏まえれば、そこまでは悪くはないけども、ファウルでクリーンにボールを奪えない点は少し残念ではあった。
押し込むマンチェスター・ユナイテッドはサイドからのクロスがボックス内で構えていたダロトにスポッと入る形に。そのまま足を振って先制ゴールを決める。
失点以降はのらりくらりとマンチェスター・ユナイテッドに時間を握られていた感があったが、徐々にウェストハムはポゼッションからリカバリー。ライン間への侵入や中盤でのデュエルから少しずつ主導権を握っていく。ボーウェンを軸とした右サイドからのアタックに手応えを感じた矢先にセットプレーから同点。マガッサがゴールを叩き込んで追いつく。
終盤は再び攻撃に転じたマンチェスター・ユナイテッドだが、ネットを揺らすことができず。ホームで勿体無い勝ち点の落とし方をしてしまった。
ひとこと
突如として主導権を失ってしまった感がもったいなかったマンチェスター・ユナイテッドだった。
試合結果
2025.12.4
プレミアリーグ 第14節
マンチェスター・ユナイテッド 1-1 ウェストハム
オールド・トラフォード
【得点者】
Man Utd:58′ ダロト
WHU:83′ マガッサ
主審:アンドリュー・キッチン
