
今季ベストパフォーマンスを旧友に
13位という順位自体はそこまで悪くはないものの、アウェイでの勝率が極端によくないブレントフォード。アウェイでの連敗を止めるべく乗り込むのは水曜と同じくノース・ロンドン。逆にホームでの成績がなかなか伸びてこないトッテナムとの一戦。フランクとアンドリュースというかつての同僚が敵として激突する試合となる。
どちらも非保持は4-4-2で構える形。バックラインに極端に強いプレスをかけるのではなく、様子を見ながら保持側に解決策を押し付けるような立ち上がりとなった。
保持を押し付けられたバックラインの中でまず口火を切ったのはファン・デ・フェン。華麗なキャンセルからのキャリーでボックス内に入っていく。
バックラインの積極的なスタンスでトッテナムは少しずつ押し込む時間を作るように。左サイドは細かなパスからのチャンスメイクでボックス内に入っていく。
一方のブレントフォードはチアゴへのロングボールを軸として組み立て。しかし、トッテナムはクドゥスのカウンターで縦に速い攻撃に対抗するなど撃ち合いもかかってこいというスタンスだ。
前半の中盤にトッテナムのアタッカーが多く使った手法が右のハーフスペースの裏に抜けていく動き出し。ブレントフォードのDFの背後を取るアクションから押し下げていく。得点までつなげたのはシモンズ。背後に抜けるアクションで完全にブレントフォードの左サイドを切り裂くと、折り返しをリシャルリソンが仕留めて先制。流し込むだけの完璧な崩しを見せたシモンズに0.7点あげたくなるようなゴールだった。
この日はシモンズが絶好調。追加点も彼のカットからのドリブル。レッドブル仕込みを感じさせる見事なトランジッションで前半の終盤にリードを広げる。
細かいパスタッチを見てもこの日のトッテナムには自信を感じられる。一方のブレントフォードはボールを持つ機会があってもU字のポゼッションに終始。パスワークもトッテナムの中盤のスライドがついていける範囲で問題なく対応できた。
後半もトッテナムは優勢。トランジッションからチャンスを作っていく。ハイプレスからの縦の推進力を出していくプランからブレントフォードを飲み込んでいくというプランはこの日のトッテナムの中で共有されていたところ。ヴィカーリオの速いリスタートでカウンターを狙っていくことを2点差でも止めないという非常にアグレッシブなスタンスを維持していた。
ヘンリーの投入で左サイドを活性化したかったブレントフォードだが、後半になっても攻撃のギアはなかなか上がらず。トッテナムはプレータイムを管理を念頭においた余裕の交代で試合をクローズする。
最後まで優位をキープしたトッテナム。後半にもアグレッシブな姿勢で相手に主導権を渡さず、6試合ぶりのプレミアでの勝利を挙げた。
ひとこと
トッテナム、今季ベストの出来ではないか。
試合結果
2025.12.6
プレミアリーグ 第15節
トッテナム 2-0 ブレントフォード
トッテナム・ホットスパー・スタジアム
【得点者】
TOT:25′ リシャルリソン, 43′ シモンズ
主審:ロベルト・ジョーンズ
