Fixture
プレミアリーグ 第23節
2026.1.25
アーセナル(1位/15勝5分2敗/勝ち点50/得点40 失点14)
×
マンチェスター・ユナイテッド(5位/9勝8分5敗/勝ち点35/得点38 失点32)
@エミレーツ・スタジアム$
戦績
過去の対戦成績

過去の対戦でアーセナルの7勝、マンチェスター・ユナイテッドの2勝、引き分けが3つ。
アーセナルホームでの戦績

直近10回の対戦でアーセナルの6勝、マンチェスター・ユナイテッドの1勝、引き分けが3つ。
Match facts from BBC sport
- アーセナルは直近4試合のプレミアでのホームのユナイテッド戦に勝利。プレミアにおいて最も長くユナイテッド相手に連勝を決めている。
- マンチェスター・ユナイテッドは直近6試合のプレミアのアーセナル戦で勝利がない。リーグの歴史においてユナイテッドがアーセナル相手に7試合勝てなかったことはない。
- 勝てばアーセナルはプレミアにおいてユナイテッド相手の5回目のシーズンダブル。過去の4回は97-98,01-02,06-07,23-24。アーセナルは今季のオールド・トラフォードで0-1で勝利をしているが、2試合のリーグ戦でユナイテッド相手にいずれも無失点だったのは1901-02の二部時代だけ。
- アーセナルは直近2試合のプレミアでスコアレスドロー。3試合連続のスコアレスドローになれば2015年12月のウェストハム以来。それ以前にプレミアで3試合以上の連続スコアレスドローになったのは12チームあるが、そのうちの3つがアーセナル。2009年2月の4試合、1998年9月の3試合、1993年10月の4試合。
- ルベン・アモリムの退団以降、ユナイテッドはプレミアの最多のxG(4.81)とシュート数(41)、枠内シュート数(17)、xG得失点差(+4.12)、シュート-被シュート数(+27)を記録。
- アーセナルは直近2試合で枠内シュートを1つも受けていない。これで今季シーズン5回目でこれは2020-21のチェルシー以降最多。03-04シーズン以降、この数字を上回ったのは17-18,19-20のシティ(それぞれ6回だけ)
- ミケル・アルテタは12試合の監督としてのプレミアのユナイテッド戦で67%の勝率(W8,D2,L2)。5回以上試合をした監督の中で最も高い数字。
- 前回の在任時においてマイケル・キャリックのはじめてにして唯一のプレミアの勝利がアルテタのアーセナル。2021年12月にオールド・トラフォードで3-2。
- ブルーノ・フェルナンデスは今季のプレミアで最多のチャンスクリエイト(62)と最多のアシスト(9)を記録。チャンスクリエイトはオープンプレーから40、セットプレーから22でどちらも最多。90分平均で3.4回のチャンスを作っており、08-09のライアン・ギグス以降ユナイテッドの選手としては最多。
- ウィリアム・サリバがピッチにいたプレミア118試合でアーセナルは90失点。115分に1回の計算。10000分以上プレーしたアーセナルの選手の中でこれよりも優れた数字はトニー・アダムス(118分に1回)だけ。
スカッド情報
- リカルド・カラフィオーリ(?)
- ピエロ・インカピエ(腿)
- マックス・ダウマン(脚)
- マタイス・デ・リフト(背中)
- ジョシュア・ザークツィー(?)
予習
第20節 リーズ戦

第21節 バーンリー戦

第22節 マンチェスター・シティ戦

今季ここまでの道のり

予想スタメン

展望
ローブロック構築+ハイライン攻略のコンボ成立の要件
イタリアの地を克服したアーセナルが次に挑むのは国内カップでの連続未勝利を止めること。そしてホームに迎えるユナイテッドにシーズンダブルを食らわせることだ。キャリックへの監督交代はアーセナル目線からすると4年前のリベンジの機会が転がってきたということでもある。
そのキャリックは就任初戦でシティに勝利。アモリム晩年にトライしていた4-4-2をベースに見事なダービーでの完勝を手にしている。
特にこの日は守備の出来が優秀。とりわけメイヌー、カゼミーロのCH陣が見事な貢献を果たしてみせた。彼らが貢献できた背景として、守備範囲を狭く制限できたことが挙げられる。広い範囲を潰せるようなクラッシャーは今のユナイテッドにはいない。カゼミーロはかつてはそういうタイプではあったが、ユナイテッド加入以降はそうした役割を託されるとすれ違われたり間合いを間違えて退場してしまったりなど、うまくいっていない印象だった。
そのため、4-4-2ブロックをコンパクトに維持するというのがシティ戦のユナイテッドのコンセプト。CHの移動距離を制限し、先読みができれば潰せる範囲にボールを誘導するというのがポイントだった。
そのためには降りるシティの選手は徹底的に無視をする。ベルナルドがブロックの外に動いていくアクションなど相手のブロックを広げる作業を放置することでCHが動く範囲をとにかく抑制していたのが特徴だった。
この形が機能するためにはボールを奪う位置は低くなるという欠点をリカバリーする必要がある。そのためにはロングカウンターの整備が必須。この日のユナイテッドはブルーノをロングカウンターの起点にすることで両サイドの走力を生かしてシティに走り勝つことに成功。ドルグ、ディアロのランから一気に陣地回復をすることで、シティのDFを背走させながら危険なシーンを作り出す。
ブルーノはチャンス構築の指標が優秀である一方で、攻撃のテンポが縦に速過ぎてチームとのズレを招くケースがあるタイプの選手。だが、シティ戦のスタイルであればブルーノの特徴は遺憾なく発揮することができる。
アーセナルのスタイルは予測しやすく、高いラインを敷きながら支配的に振る舞っていくことはユナイテッドからすると想定はできるはず。シティ戦のスタイルが今後のキャリックのスタンダードになるのかはわからないが、ユナイテッドにとってはシティ戦のようなローブロック構築+ハイライン攻略のコンボは応用しやすい相手とも言える。
彼らには1週間この試合に向けて準備する機会があった。アーセナル用にプランをチューニングし、4年の時を跨いだキャリック政権での連勝とCL出場権確保に向けた更なる成果を手にすることを狙ってくるはずだ。
ブルーノを潰すよりもさらに手前で・・・
ユナイテッドがシティ戦のプランを成功させることができたのは上に述べたように4-4-2の陣形をコンパクトに保つことができたからという前提がある。アーセナルがユナイテッド攻略を考えるにあたり、まず狙いたいのはこの前提を破壊すること。より具体的に言えばCHが守備範囲を広げ、より認知に負荷を与えることが挙げられるだろう。
そのためには後方の選手たちを「放っておくことができない」と相手に思わせる必要がある。ユナイテッドはコンパクトさを維持することを優先する分、ブロックの手前の選手はフリーになるケースが多い。このフリーの後方の選手からのチャンスメイクを成立させることがまずは1つ目のステップとなる。
一番わかりやすいのは3バックに変形した数的優位の確保だろう。スビメンディのサリー、もしくはDFラインの片上げで数の優位を作っていきたい。どちらでもいいと言えばいいのだけど、「降りる選手を無視することができない」というのが重要であるとすれば、フリーになればミドルレンジのパスを通すことができるスビメンディがサリーする形の方がいいのかもしれない。
このサリーから外循環で一気に攻める形が一番効率がいい。サカにボールを預け、ウーデゴールやホワイトのハーフスペースの突撃からポケットを取る、もしくはその動きを囮にカットインをすることでシュートまで持っていく。

この攻撃で得点を取れれば一番いいのだが、まずはシュートまで持っていくことが重要。ユナイテッドからすればこの形が成立する以上は相手のバックラインにプレッシャーをかける必要がある。そのためには2トップに加えて3人目となるプレス隊を前線に送る必要がある。SHが3人目として出てくれば、その背後を取るようにパスをつける。このパスに合わせてスビメンディが列を回復できれば完璧である。

物理的にライン間に人を多く置くことでCHの後方に認知の負荷を与えることも面白い。スビメンディのような本来その位置にいるはずのない選手のユナイテッドのMF-DF間の入っていったり、ハーフスペースに突撃する攻め上がりは効果的なはず。後方で彼がいなくとも配球元を確保できることが条件だが、こういう攻め上がりは増やしたい。
カラフィオーリが仮に復帰できるのであれば彼も大きな戦力になるはずだ。大外を活用するイメージが湧きやすいのは右だが、ユナイテッドの守備のチェーンが切れやすいのはアーセナルから見ると左サイド側。リサンドロ・マルティネスがいない側の方がCBのカバーが送れるケースが多いため、こちらのサイドが機能すればアーセナルはさらにブロック攻略には近づく。
ブルーノを起点とするカウンターを警戒するためには、彼を潰すことも最優先ではあるのだが、まずはいい形でボールを奪わせないことが重要。いくらブルーノを警戒したとて、攻めが不意に終わったタイミングでは瞬間的に自由になることはあるはず。
このユナイテッドの攻撃は分岐を与えながら迷わせるタイプのものではなく、どちらかといえばわかっていても止められないタイプのもの。ドルグとディアロの脚力は真っ向から向かってくるのであれば対応しにくい類のものであり、アーセナルとしてはこの走力をそもそも生かさせない方向に持っていきたい。
そのためにはやはり攻撃をいい形を終わらせることが重要。後方からのチャンスメイクで相手に降りる選手を無視することができないという認識を植え付け、コンパクトに守ることができたシティ戦の再現を許さないことで彼らの勢いを止めたいところだ。
