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「王者相手の試行錯誤」~2026.3.14 J1百年構想リーグ 第6節 鹿島アントラーズ×川崎フロンターレ プレビュー

目次

Fixture

明治安田 J1百年構想リーグ 第6節
2026.3.14
鹿島アントラーズ(1位/4勝1分0敗/勝ち点13/得点9/失点3)
×
川崎フロンターレ(6位/1勝2分1敗/勝ち点7/得点8/失点7)
@メルカリスタジアム

戦績

近年の対戦成績

直近5年間の対戦で鹿島の3勝、川崎の10勝。

鹿島ホームでの戦績

直近10戦で鹿島の2勝、川崎の5勝、引き分けが3つ。

Head-to-head

Head-to-head
  • 2015年以降リーグ戦での川崎戦の勝利がなかった鹿島だったが、2024年の勝利から3連勝。川崎は直近の対戦で勝利し、2年連続のリーグダブルを阻止した。
    • 昨季の対戦はどちらも先制点をとったチームが逆転負けしての2-1。
  • 川崎はリーグの鹿島戦で14試合連続で得点を記録中。
  • 鹿島は勝てば史上初のホームでの川崎とのリーグ戦で3連勝を達成する。
  • 2019年以降、鹿島ホームでのこのカードでのリーグ戦の勝者は全てぴったり2点を取っている。

スカッド情報

鹿島アントラーズ
  • 小池龍太
  • 津久井佳祐
  • 松村優太
  • 師岡柊生
川崎フロンターレ
  • 大島僚太(右ヒラメ筋肉離れ)
  • 丸山祐市(右膝内側半月板損傷)
  • 長璃喜(恥骨結合炎)
  • 山市秀翔(右鎖骨下静脈血栓症、右胸郭出口症候群)

予想スタメン

Match facts

鹿島アントラーズ
  • 町田とともにここまで90分での負けがないチーム。
  • リーグ戦は4連勝中。5連勝を達成すれば昨年5月に達成した7連勝以来。
  • ホームゲームはここまで3試合全勝。いまだに失点を喫していない。
  • セットプレーからの得点が6で2番目に多いチーム(岡山、町田)よりも3得点多い。
  • 今季ここまで試合終了までピッチに11人いた試合は全て勝利している。
  • 鬼木監督が所属しているチームがカシマスタジアムでの鹿島×川崎で負けたのは過去10回の中で2024年3月の一度だけ。
川崎フロンターレ
  • リーグ戦では直近3試合で90分での勝利がない。
  • 直近8試合の公式戦での勝利は全て先制点を奪っている。
    • 最後に逆転勝利したのは2025年7月の鹿島戦。
  • ここまでPK戦では14本中13本がゴールとなっている。
  • 直近5試合のアウェイゲームで勝利がない(D2,L3)。
  • 伊藤達哉は昨季から5試合連続リーグ戦で得点なし。昨年5月以来のゴールレスの最長ランを更新している。
  • エリソンが得点を挙げた試合は直近7試合負けがなく、6試合で勝利を挙げている。

予習

第3節 柏戦

第4節 浦和戦

第5節 東京V戦

展望

王者に感じる変化点

 町田のACLのR-16進出によって、先週のリーグ戦はスキップすることとなった川崎。今節の相手は鹿島。前年のチャンピオンチームであり、今季もここまで負けなし。現在4連勝中という相手である。

 個人的な所感としては去年よりも強くなっている印象を受けた。強度をキープしたまま、緩急をつけた柔軟なアクションで試合をコントロールすることができているというのが予習した鹿島についての結論となる。

 保持においてはGKの早川を積極的に使っていきたい意向とのことで、これは配信の放送席での言及もされていたし、実際にプレーを見ても同様の感想を持った。プレスに対してまずは早川に持たせて、各ポジションの動きを確認するかのような時間が生まれていた。

 後方でのショートパスのつなぎもかなりトライしている。CHが列落ちして枚数を調整したり、左SBの溝口が旋回しながらマークを外したりと、相手のプレスに対して丁寧に出口を作る。

 また中央へのパスの差し込み方にも少し変化がある。これまではCFへのロングボールという意味で語られることが多かったが、最近は周辺にスペースのないMFに当てて半身で捌くようなプレーも増えている。荒木の序列が上がっているのはこうした変化とも関係していそうだ。

 ただ、もちろん前線の選手のフィジカルは引き続き生かしていく方針。鈴木やレオ・セアラ、出場していればチャヴリッチという選手たちは中央とサイドにかかわらず長いボールをきっちりと収めるアクションができている。

 絞るSHやCHがこの前線の落としを拾い、ここから再加速を仕掛けていく。前を向けばなんでもできる荒木は当然として、旋回しながらドリブルを仕掛けることができるエウベルに落とすのも面白い。特に右の大外に素早く駆け上がることができる濃野のオーバーラップとの相性はとてもいいように思える。

 逆サイドの溝口も含めてSBの攻撃性能はとても高く、大外のレーンで加速しながら勝負を仕掛けることができる。左サイドはエウベルから林にSHをスイッチすると、より枚数をかける攻略に変化。人を揃えて手数をかけて、裏に抜ける選手を作る。林はエウベルよりも球持ちがよく、こうした方向性での崩しに合っている。荒木にしてもそうだけども、今の鹿島に違和感がないのは選手起用とやりたいプレーの方向性にズレが少ないからのように思える。

 攻撃の大きな武器になるのはセットプレー。植田や鈴木といった大駒が勢いよくコースに走りこんでおり、得点の大きな源になっている。柴崎や樋口といった優れたプレースキッカーの存在も大きい。どんな優秀なデザインのセットプレーも、どれだけ空中戦が強いパワーヘッダーも合わせるキックがなければ意味がない。

 非保持においては前の4枚を軸にGKまでの二度追いを敢行。特に立ち上がりは間違いなく高い位置から相手のバックラインにはプレッシャーをかける展開に持ち込むことになるだろう。

 SBの溝口のところは浦和戦では狙い撃ちにされているなど、トランジッションからのSB裏から進撃される形への対抗は課題になるだろう。CBはまずはボックス内を守ることを基本としているので、ハーフスペースの突撃などラインの上下動で揺さぶられてしまい、高さ勝負ができないと少し脆さを見せることになる。

 ただ、アバウトなボールにめっぽう強く、相手を外すアクションをサボってしまうと簡単に跳ね返されてしまうという前提がある。その先に立ちはだかる早川も含めて、相手のマークを外しながらゴールに迫っていくアクションができない相手は簡単にシャットアウトされてしまう。

セットプレーは競る前勝負

 この鹿島に対して川崎がまず直面するのは高さの問題だろう。スモールラインナップである以上、空中戦の勝負に持ち込まれると厳しい展開になる可能性が高い。

 佐々木が戻ってきた分、CBのマッチアップはまだ何とかなる可能性はあるかもしれないが、SBに高さ勝負を仕掛けられるとロングボールでの前進とファーサイドへのクロスの両面で手の打ちようがない。佐々木をサイドに移すのもありではあるが、そうすると今度はCBの強度が確実に下がるので、難しいところではあると思う。

 セットプレーに関しては前線に加えて植田というターゲットマンが加わるので対処の難易度は上がる。GK周辺に仕掛けをするというよりも、コンセプトとしては鈴木や植田というデカくて強い選手が走りこむためのスペースをスクリーンプレーをしながら開ける形になっている。

 アーセナルのセットプレーを見ていると「デカくてヘディングが強いやつに走られると詰み」というのは確実なので、川崎としては植田や鈴木に走られた時点で負けという意識でセットプレーの守備をする必要がある。ボールが届いたところのデュエルで勝負する意識ならばその時点で負け。走りこませないスピードに乗らせないというミッションをホールディングによるPKを避けながらこなさないといけない。

 細かいセンターラインのパスワークに関してもうまく接続ができないのであれば、当然咎められる相手であり、CFとCHの連携は引き続き問われることになる。ロマニッチかエリソンかの話は水戸戦を経てさらに難しい選択になった感があったが、この点を重視するのであればロマニッチに軍配が上がるのは確実だろう。

 攻めあがるSBに対して誰が出ていくのか?というところもケアできないと厳しいところ。理想としてはラインを下げたくないのだけども、枚数をかけて攻めてくる相手に対して、下がって受けないといけない場面は当然出てくるだろう。SHがその役割を遂行できるかはポイントになる。

 本来であればこうした機会自体を鹿島から取り上げることができれば一番なのだが、基本的には空中戦で負ける計算から入らないといけないとなると、そうした計算は現実的ではない。ある程度は押し込まれる時間も意識しながら失点をなるべく少なくするように局面で粘るのが妥協したクリアすべき課題のように思える。

 ボールを持たれた時に下げられてしまう分、攻め返す機会をどこまで作れるかは川崎にとっての頑張りどころになるだろう。緊急脱出からアバウトにボールを収めてゴールに直線的に向かってくれるというところまでをより少ない人数でやるのであればCF争いはエリソンに軍配が上がるだろう。

 保持の機会を生かしながら、相手のハイプレスに対して真っ向勝負するという線もなくはない。狙い目になるのは前がかりになりやすいエウベルの背後。SH-SB間のスペースは空きやすく、微妙に誰が出てくるかも見えてこないので、CHやトップ下が流れていくような形でボールを受けるのは面白いかもしれない。

 この位置をきっかけに溝口の背後のスペースを狙うというのが今の鹿島を崩す上での最短ルートになる。右SHが背後を取るランから崩し切るというのは正直イメージがつかないのだが、決め打ちで攻めあがる山原に大外レーンを駆け上がってもらいながらチャンスを生みに行くのもいいかもしれない。リスクではあるが、今の川崎が鹿島に勝つにはとにかくシュートにつながる道筋を大事にしながら進んでいく以外にないように思える。

 エウベルの背後に忍ばせたCHからは斜めのパスを入れる形も狙うことができそう。このサイドに流れる選手からどこを狙うか?というところの方針を定めてほしいので、山本か脇坂がこの位置に起用されるのがいいように思える。ちなみにこのスペースをうまく使っていた柏は小泉が大外まで流れていた。

 正直なところ、昨年よりもチーム力の差は広がっているというのが予習をした感想。それでも常に両チームの力がスコアに反映されるとは限らないので、自分たちがやるべきことや伸ばすべきことを王者相手にどこまで通用できるかを試行錯誤しながら、勝ち筋を探っていく形にしたい。

 

【参考】
transfermarkt(
https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(
https://soccer-db.net/)
Football LAB(
http://www.football-lab.jp/)
Jリーグ データサイト(
https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)
FBref.com(
https://fbref.com/en/)
日刊スポーツ(
https://www.nikkansports.com/soccer/)

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