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「無風の5回戦進出」~2026.2.15 FAカップ 4回戦 アーセナル×ウィガン・アスレティック レビュー

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レビュー

抜け出し一本道で得点を重ねるアーセナル

 ウォーミングアップでカラフィオーリは今季2回目の負傷でのメンバー変更。当初は中盤が想定されていたルイス=スケリーはLSBに入り、サカが中盤に入る構成に。ルイス=スケリー、中盤をやるっきゃない論者だったのだが、あくまでそれはLSBが3枚いる想定。1枚抜けてしまうという時点で必然性は下がる状況になると思っている。そうした中で今後このオプションの行方がどこに着地するかは気になるところ。

 頑なにやらなかったインサイドのサカもここに来て急にトライしたのは少々不思議。主力組を使うことにはなるが、ライスやスビメンディといった選択もある中であえてサカをこのタイミングでトライした理由は気になるところでもある。

 試合のポゼッションはアーセナル。5-4-1で構えるウィガンに対して、ゆったりとしたポゼッションでスタートする。少しずつ、後方は旋回しながらポゼッション。左サイドはそのイメージが特に強く、序盤はエゼ、中盤はルイス=スケリーがノアゴールと共に中盤に入るケースが多かった。

 ウィガンはプレスをかける役が1枚しかないため、ブロックの外のホルダーがフリーに。アーセナルはまずライン間のサカにパスを通して前を向かせることでチャンスを作っていく。もちろん、カテゴリー差は考慮しなければいけないとはいえ、狭いスペースでも前を向ける旋回性の高さはさすがである。

 ウィガンはこのライン間へのパスをカットしようとアイムソンが前に出ていくアクションを見せていく。この相手DFの出ていく動きに対して、アーセナルはマドゥエケが斜めのランで背後を取りゴール。エゼのスルーパスがゴールへのエスコートとなり、アーセナルは11分に先制ゴールを手にする。

 基本的にはこの背後を狙うアクションがアーセナルのこの日の得点パターン。2点目と4点目はサカによる釣りだしという明確な穴を開けるアクションこそなかったが、走るレーンを細かく変えつつ、上下動によるラインの揺さぶりをかけることで抜け出すコースを見つけたマルティネッリとジェズスがそれぞれクリーンな抜け出しからゴールを決める。

 3点目は大外のマドゥエケが1枚剥がしたところから。5トップっぽい構造のアーセナルに対して5バックで受ける構図だったウィガンはマドゥエケによって1枚を剥がされると一気にピンチに陥ってしまう。最終的にはハーフスペースに突撃したサカからの折り返しがオウンゴールを誘発する。

 ウィガンは前に出ていく方でも苦戦。スペースがあり、加速さえできればテイラーなどはゴールに向かうことができる馬力を持っているのだが、いかんせんなかなかそういう状況を能動的に作ることができない。エゼが縦パスを引っ掛けるところからなどはほんのりそうしたカウンターの要素はあったが、ロングボールはなかなか相手にならないという感じであり、敵陣に入っていくことにだいぶ苦労していた感があるウィガンだった。

 それでも前半途中に4-5-1に変更したことで縦パスのルートを物理的に塞いだのは悪くない選択だったように思う。あくまで相対評価ではあるが5-4-1で構える形よりは縦パスを通される頻度が減った。修正としては適切なものだった。

 後半、アーセナルはサカとギョケレシュを交代。明確にルイス=スケリーを絞るSBとして運用し、前線は5枚の3-2-5としてフォーメーションを構築する。プレビューで触れたエゼの高い位置でのタスク整理はこの形の方がやりやすい感じはした。

 オフザボールでの抜け出しは右サイドが中心。ギョケレシュが右に流れたり、ジェズスやトロサール投入後は右に回ったマルティネッリなどが背後を狙っていく。左サイドではエゼがWGと連携しながらシュートまで持っていく感覚を模索する形もあった。トランジッション要素を含めつつ、ゴールに向かう矢印は後半もきっちり出せたと言えるだろう。終盤のわずかな出場時間の中でパスで存在感を見せたスビメンディは流石だった。

 サーモン、セットフォードといった普段のリーグ戦では見ることが少ない選手たちも終盤には起用。カウンター対応やハイボールへの対応などの実戦経験を積むこともできた。

 後半は強度を落としながら試合を着陸させたアーセナル。実質無風で6年ぶりの5回戦進出を決めた。

あとがき

 一発目に見つけた攻略法に対して選手たちが実直に取り組んだ結果。強度が上がらない試合展開に持ち込み、選手の入れ替えも敢行できたということで、この試合でできるマネジメントは全てやったのかなという印象だ。

試合結果

2026.2.15
FAカップ
4回戦
アーセナル 4-0 ウィガン・アスレティック
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
ARS:11‘ マドゥエケ, 19’ マルティネッリ, 23‘ ハント(OG), 27’ ジェズス
主審:ティム・ロビンソン

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