
保持による綱引きがミスで傾く
クラブW杯の決勝のリマッチがRound16で実現。パリ・サンジェルマンはホームにチェルシーを迎えての一戦に挑むこととなる。
積極的にプレスに出ていったのはチェルシー。マンツーベースで陣形をずらしながらパリのバックラインにプレッシャーをかけていく。パリは全体の重心を自陣側に傾けながらプレス回避に真っ向から勝負。プレス回避のスキルはさすがで、左右への大きな展開から相手のプレスをかいくぐる。先制点は10分。バルコラのゴールで押し下げることに成功したパリが先制点を奪う。
チェルシーの保持に対してのパリのプレスも積極的。全体の重心はパリほど後ろ向きではないが、パーマーが降りて相手を背負いながら反転を狙っていく。
安定感はパリほどではなかったが、先制点を献上して以降は落ち着いた保持からテンポを掴んでいくチェルシー。パリの左右のSBの背後など狙うポイントを絞りながら押し込む機会を増やしていく。中央では3CHが微妙に離れながらプレーすることでパリの中盤をコンパクトに守らせず、縦パスを差し込んでいくスペースを見つけていた。同点ゴールはグスト。難しい角度からのゴールを仕留めてチェルシーが28分に追いつく。
ここまでの流れを見るに、この試合で重要な要素となりそうなのはボール保持で押し込む時間を作れるか。主導権とボール保持率に相関がありそうな流れの中で、ボールを取り合う展開となる。
同点になってからはボール保持の時間を増やしたのはパリ。チェルシーはジェームズが最終ラインに吸収されてしまい、5バックのように見えるシーンが出てくる。だが、機会があれば押し返せる力があるチェルシー。右サイドのユニットから陣地を回復すると旋回したパーマーが決定的なチャンスを迎えた。
このシュートを止めてカウンターに移行したのはパリ。スピードに乗ったデンベレに追いついたフォファナだが、ヨルゲンセンと共に逆を取られてしまい失点。デンベレが素晴らしいクオリティでカウンターを完結させた。
リードを許した後半、チェルシーは再びハイプレスを起動。タイスコアの時間帯には許容していたボール回しに、再び制限をかけていく。パリも即時奪回で対応。後半もボールの奪い合いの様相を呈する展開に。
だが、次のゴールはカウンターから。左サイドからネトの馬力あるドリブルがゴールに繋がった形。エンソのゴールで再び試合はタイスコアに。
このゴールでチェルシーはある程度OKと感じたのだろう。自陣にやや重心を下げて再びボールを奪いにいくアクションを減らす。
パリは引き続きボールを奪いにいき、スコアを押し戻そうという強い意志を感じた。その意志が実ったのが3点目だった。ハイプレスでヨルゲンセンを仕留め、ヴィチーニャが冷静なループで勝ち越し。
さらに勢いを止めないパリはハイプレスから敵陣でのワンサイドゲームを狙っていく。チェルシーは選手交代からカウンターを狙っていくが、馬力を出すことはできず。クワラツヘリアが強烈なミドルとハイプレスからのポゼッションミスを咎めて2点を加える。
終盤で崩れたチェルシー。バタバタと失点を重ね、ロンドンでの90分では大逆転劇を引き起こす必要が出てきてしまった。
ひとこと
途中まで踏ん張れていたチェルシーだったが、ちょっとのミスも許されないのがこの舞台である。
試合結果
2026.3.11
UEFAチャンピオンズリーグ
Round 16 1st leg
パリ・サンジェルマン 5-2 チェルシー
パルク・デ・フランス
【得点者】
PSG:10′ バルコラ,40′ デンベレ, 74′ ヴィチーニャ, 86′ 90+4′ クワラツヘリア
CHE:28′ ギュスト,57′ エンソ
主審:アレハンドロ・エルナンデス
