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「Catch up Premier League」~2022.9.1 プレミアリーグ 第5節 レスター×マンチェスター・ユナイテッド ハイライト

■覇気なしのレスターを下し、首位との一戦に弾みをつける

 4-3-3のレスターと4-2-3-1のユナイテッド。中盤の形もがっちり組み合っている両チームの構造は噛み合わせがバッチリ。つまり、保持側がどのようにズレを作るかという試合になった。

 ユナイテッドにはリバプール戦で見せたマンマークのハイプレスで潰すやり方もある。しかしながら、この試合はそのやり方は封印。中盤の噛み合わせのバランスを崩さないことと、ヴァーディに対して後方のマッチアップで同数で受けたくないという部分もあっただろう。

 それでも基調はマンマーク。中盤より後ろは人に守備の基準を合わせる形でレスターにズレを作ることを許さない。縦パスを入れて、ポストの落としを拾う形は大体ユナイテッドに見切られていた。中盤でフリーの選手を作ることができないレスターは前線に蹴り飛ばす形で対抗。しかし、ヴァーディへの長いボールはズレてしまったり、あるいは空中戦を求められるものだったりと彼の特徴とは少しズレたものが多く有効打にはならなかった。

 一方のユナイテッドはよりズレを作ることがうまくいっていた形。とりわけ少しずつレイヤーを変えながらポジションを動かしてフリーになっていたエリクセンが効果抜群。中盤でフリーになる状況を作ると、サイドに展開してWGとSBの2人でアタッキングサードに攻め込む形まで持っていく。レスターはエリクセンを捕まえることができない分、押し込まれる展開になっていく。ロングボールを織り交ぜながらユナイテッドはレスターのプレッシングを回避していく。

 苦戦が続くレスターは左サイドでのトーマスが積極的に高い位置を取りながら相手のマークから離れる試みを行う。だが、これが仇になったレスター。ロングボールを弾かれたレスターは一気に前線までボールを運ばれるとあっという間に3対2の状況が誕生。この数的優位をユナイテッドはきちんとゴール前まで運び、最後はサンチョが沈めて先制点を奪う。レスターファンにとっては最近よく見かける思わず脱力してしまうような情けない失点だった。

 後半はユナイテッドがプレスのラインを下げた状態を許容した分、レスターの敵陣でのプレー時間が増えるように。根性で頑張るデューズバリー=ホールがフリーランで自由を得る場面はあったものの、ジャスティンが台無しにしたり、バーンズが対面の1on1で優位を取れなかったりなど敵陣に押しこんでからの仕上げが物足りない。

 結局はアタッカーが背負って受けて強引に前に進む形がメインになったレスター。それでは多くのチャンスは望めない。前線にロナウドを置いたユナイテッドは終盤に長いボールを軸に反撃に打って出たこともあり、終盤までレスターは攻めることができなかった。

 レスターは終盤ボールを奪い返しても攻め上がる強引さはあまり見られず。イヘアナチョは中盤に降りてきている場合ではないのだが、こうしたあたりも流れが悪いチームならではという感じである。試合は最後までユナイテッドが順当にリードを守っての勝利。3連勝で次節は首位のアーセナルとの一戦となる。

試合結果
2022.9.1
プレミアリーグ 第5節
レスター 0-1 マンチェスター・ユナイテッド
キング・パワー・スタジアム
【得点者】
Man Utd:23′ サンチョ
主審:クレイグ・ポーソン

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