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「Catch up J1 League」~2022.8.21 J1 第26節 湘南ベルマーレ×鹿島アントラーズ ハイライト

■強度を取り戻した湘南が連勝を阻止

 ともに強度を前面に押し出すのが信条の両チームの立ち上がり。予想通りのダイレクトな展開で試合は落ち着かない流れの連続になる。

 鹿島の大まかな攻撃の流れは前節と同じ。あらゆるところに顔をだす鈴木優磨を基準として、2列目は前線にガンガン顔を出していく形に。福岡戦と同じく鈴木優磨を王様にするスタイルを今節も継続する岩政監督であった。

 湘南は高い位置からのプレスを行いながら鹿島のバックラインにプレスをかけていく。それを受けた鹿島のバックラインはボールを蹴り出す。それを鈴木優磨がタメる。そして2列目やSBが高い位置をとる時間を稼ぐ。

 鹿島が攻撃を完結できなければ湘南はカウンターで反撃する。この試合の湘南は鹿島の攻撃が終わったタイミングでのロングカウンターが主体。その形ももちろん悪くはないのだけども、もう少しポゼッションから敵陣を横断しつつ全体を押し上げるようなアクションはあってもよかった。

 特にこの試合の鹿島は大外へのチェックがルーズであり、湘南のWBが簡単にボールを運ぶことができたため、深さを取ることは難しくはなかった。それゆえに湘南のゴールに向かう道筋がやたら直線的な動きになってしまったのは微妙だなと思った。まだできるやろ!間があるというか。

 ペースで言えば、ホルダーにチェックをかけられたことやゆったりとした大外の持ち運びのルートを確保できた湘南の方が優勢。だが、どこか決め手に欠く印象を持ったのは、攻めに一工夫が足りなかったからだろう。

 だが、後半早々に湘南は理想の攻めを披露。大外に流れる町野が作ったギャップを活かし、PA内に侵入した瀬川が決定機を迎える。これくらい鹿島のバックラインを動かせるポゼッションが本来はできるチームである。

 対する鹿島も交代で入ったエヴェラウドと和泉が躍動。前者は鈴木と異なったタイプのターゲットマンとして前線に君臨し、後者は同じタスクながらも無理の効き具合が一段上。同じ役割で違いを作ってみせた。

 そんな中で先制したのは鹿島。タメを作った和泉から抜け出した樋口が折り返し、最後はエヴェラウドが叩き込んでゴールをゲット。苦しみ続けた鹿島が先制する。湘南はカウンターをひっくり返された形で迎えたピンチだったのが痛恨だった。

 しかし、湘南はセットプレーから追いつく。ファーの折り返しを最後は瀬川が押し込んで同点。優勢に進めた展開を台無しにせず、鹿島に勝ち点3を許さなかった湘南。ここ2節では見られなかった粘りが見えたのはこの試合における収穫と言えるだろう。

試合結果
2022.8.21
J1 第26節
湘南ベルマーレ 1-1 鹿島アントラーズ
レモンガススタジアム平塚
【得点者】
湘南:74′ 瀬川祐輔
札幌:59′ エヴェラウド
主審:今村義朗

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