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「Catch up J1 League」~2022.8.20 J1 第26節 北海道コンサドーレ札幌×サガン鳥栖 ハイライト

■強度を増して手繰り寄せた今季初の逆転勝利

 4バックに挑戦を始めたことにより、ただでさえわかりにくいフォーメーション予想がさらに読みにくくなった鳥栖。この試合でもDAZNの4バック予想を覆し、3バックを採用してきた。

 3バックの採用意図は難しいところ。ある程度噛み合わせを重視しつつ、2トップ+3センターにして保持時の中盤の数的優位を大事にしようというところだろうか。札幌がボールを持っているときは相手陣から積極的なプレッシングを行い、ボールを持つ場合はバックラインからボールを動かしながらじっくりと攻略を行っていた。

 札幌は高い位置からマンマークを行ってくるが、どこまでアクセルを踏むかは難しいところ。トップの興梠は無闇に深いところまで追わず、プレスをかけるのに適切なタイミングだけ捕まえに行っていた。その分、ラインは下がってしまうが、無理に追いかけすぎるよりはいいだろう。中盤の数的優位を使った前進の機会は限定しながら戦っていた。

 ラインが少し下がる分、札幌が頑張っていたのがカウンター。縦パスを受ける選手を厳しくチェックし、そこから素早くカウンターに移行する。興梠は抜け出しからあわやイルギュを退場一歩手前まで追い込むなど、このロングカウンターはかなり刺さっていた。

 復帰した小柏はスピードが持ち味。ボール奪取からのポジトラで素早く縦に早く進んでいく形にあっていたと言えるだろう。欲を言えばもう少しスピードダウンしてボールを運べるシーンがあればもっといいと思うけども。

 切れ味を見せていたトランジッションから札幌は先制点をゲット。ボール奪取の起点となった駒井がカウンターを発動すると最後は興梠が今季初ゴールを決めて先手を打つ。

 鳥栖はアバウトなロングボールを放り込むことで札幌のカウンターを引き込んでしまった感があった。ワイドで起点になっていた岩崎の不在も響いているのだろう。長いボールを有効に活用することができなかった。

 ペースを握れなかった鳥栖はトランジション強度をマシマシにしながら後半に。攻守に早いテンポに持ち込むことで、徐々に強度の部分で札幌を上回るようになる。川井監督のコメントにもあるけども「気持ちだけ」と送り出した部分がピッチに現れたと言えるだろう。

 63分にはセットプレーからソッコが同点に追いつくと、その6分後には一気に逆転弾まで。右サイドでボールを取り返すと、ファーサイドに走り込んだジエゴがDFの上からヘッドを叩き込みついにリードを奪う。

 前半、狙いどころを定めたトランジッションのスイッチでリードを奪った札幌だったが、後半はゲーム全体の強度を上げた鳥栖にやや押され気味だった感がある。鳥栖は今季初の逆転勝利を達成。ロングカウンターを一手に担っていた感があった小柏の不在もオープンな展開において難しかったか。残留争いを見据えてもここは勝ち点をとりたかっただけに手痛い逆転負けとなってしまった。

試合結果
2022.8.20
J1 第26節
北海道コンサドーレ札幌 1−2 サガン鳥栖
札幌ドーム
【得点者】
札幌:21′ 興梠慎三
鳥栖:63′ ファン・ソッコ, 69′ ジエゴ
主審:池内明彦

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