■リーチからの特大足踏み
残留にリーチを賭けたエバートン。ホームでブレントフォードを下せば自力での残留が確定することとなる。立ち上がりからゴール前の展開が多かった両チーム。エバートンはゴードンの抜け出しからリシャルリソンにつなぐなど、いきなりの決定機を見せてブレントフォードのゴールを脅かす。
そのままの勢いで先手を奪ったのはエバートン。10分に先制点を決めたのはキャルバート=ルーウィン。今季苦しんだエースがチームに貴重な先制点をもたらす。ブレントフォードの守備陣はやたら淡白なエリア内の対応になってしまった。
しかし、そんな先手を取った勢いを台無しにしがちなのが近頃のエバートンである。18分、ブランスウェイトが文句なしの決定機阻止で一発退場。70分以上の残り時間を10人で過ごすことが確定してしまう。
数的優位を得たブレントフォードは立ち上がりの打ちあいの展開から徐々にぼーるを持ちながら支配していく形を模索していく。対角のパスを使いながらのクロスで敵陣に迫っていく機会を徐々に増やしていく。
そして結局ブレントフォードが追いつくことが出来たのは37分。サイドに振った後の角度のないところからのウィサのシュートがコールマンのオウンゴールを呼びこみ、試合をタイスコアに戻す。
しかしながら、数的優位を得ているブレントフォードが安定して試合を運べていたかというとそういうわけでもない。浮ついたパフォーマンスに終始している選手もおり、リシャルリソンはそこに抜け目なく漬け込んでいった。
前半終了間際、エバートンにPKを与えてしまったのはこの日不安定だったセーレンセン。2枚目の警告だけは許してもらったのはブレントフォードにとっては幸運。これをリシャルリソンがバッチリ決めてエバートンが10人でリードを奪う。
後半、不安定だったセーレンセンを外した5-3-2で勝負するブレントフォード。左の大外に配置されたジャネルトが持ち上がる形から安定して押し込む機会を得るように。大外をうまく使えた時は数的優位感があるブレントフォード。クロス攻勢で逆転を狙う。
対するエバートンもカウンターから十分にチャンスはある展開。何とかトランジッションでは優位を確保した状態で追加点の灯は消さないでおきたいところである。
しかし、得点を決めたのは11人のブレントフォード。セットプレーにニアで合わせたウィサがピックフォードにとってはノーチャンスのシュートを叩き込む。するとその直後にさらに得点を重ねる。右サイドから大外のヘンリーに合わせる形のブレントフォード十八番のファークロスから得点を決めてエバートンを突き放す。
何とかしたいエバートンだが、から回ってしまったロンドンが危険なタックルをお見舞いしてしまい一発退場。9人になるとさすがに数的不利が色濃くなったエバートン。退場で次節2人を失った状態でパレス戦での残留決定に再チャレンジすることとなった。
試合結果
2022.5.15
プレミアリーグ 第37節
エバートン 2-3 ブレントフォード
グディソン・パーク
【得点者】
EVE:10‘ キャルバート=ルーウィン, 45+1’(PK) リシャルリソン
BRE:37‘ コールマン(OG), 62’ ウィサ, 64‘ ヘンリー
主審:マイケル・オリバー