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「Catch up FA Cup」~2022.4.16 FA Cup Semi-final マンチェスター・シティ×リバプール ハイライト

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■両チームの矜持と実行度の差
 両チームのメンバー選考にはミッドウィークをどう過ごしたのか?の差がくっきり表われている。ベンフィカ相手に思い切ったターンオーバーで逃げ切ったリバプールはこの試合にベストメンバーを持ってくることができた一方で、アトレティコとリバプールのサンドイッチに苦しんでいるシティはメンバーをある程度入れ替えざるを得なかった。

 メンバーは違えど、シティの大まかな構成はリーグでのリバプール戦と同じ。ベルナルドが中盤の低い位置に入る4-2-3-1であった。

 リーグにおけるリバプール戦は人数をかけたシティの低い位置での保持がある程度効いていたが、この試合ではリバプールは高い位置からつぶすことを選択。最も注意したいベルナルドに関してはケイタが追い回すことで高い位置からプレッシャーをかけていく。

 それに対してシティはアンカー脇に縦パスを入れる隙を伺っていた感じ。対角パスから外を回して裏!というやり方はやや体力面で不安があったのか見送られることが多かった。グリーリッシュのタメを攻撃で活用したかったというのももしかするとあるのかもしれない。

 サイドでの多角形形成や旋回は比較的少なめ。1つずつズレを作って前進していくというよりは、一気にスイッチを入れて叩くという方が今年の対リバプールのシティの戦い方であった。

 ただし、消耗を抑えるといってもハイプレスはやってはいた。特にCHのフェルナンジーニョととベルナルドはその嫌いが強く、彼らのボール奪取からショートカウンターの流れはシティの攻撃パターンの1つだった。

 しかし、先制したのはリバプール。セットプレーからコナテという最近のカップ戦のリバプールでのお馴染みの光景で先手を奪う。

 続く、追加点はリバプールのプレッシングから。シティのバックラインに対して、ジリジリと詰め寄って追い込んでいくと最後にミスったのはステッフェン。あのリーグにおけるエデルソンの衝撃プレーから1週間でこうした出来事が同じチームで起きるのはいかにもプレミアらしい筋書きである。

 やはり、両軍の動きとして日程の差はやや感じる部分は正直あった。プレッシングの圧のかけ方も、攻撃のスピードアップもマークの仕方も1段リバプールの方が上。マネのボレーでさらなる追加点を挙げたリバプールは完勝ムードの波に乗ったように見えた。

 しかし、後半頭からシティは反撃に打って出る。まずは前半に見せたフェルナンジーニョのインターセプトから。一気に追い込み、ボールを奪ってグリーリッシュのゴールにつなげて見せた。

 その後も反撃を続けるシティ。だが、やはりデ・ブライネの不在は大きく、前がかりになるリバプールの陣形を切り裂けるダイナミズム溢れるドリブルなしでは推進力を思ったように出せない。その分、速い攻撃の威力低下は否めないところだった。

 互いにバックラインに怪しいミスが出たこともあり、後半は大きい展開から切り合いの様相を見せる両軍。どちらかといえばシティがリバプールの動きを見ながらポゼッションする時間が少し長かっただろうか。ただ、攻略には時間がかかってしまい、マフレズがエンドライン側から抉って最後は中央にグリーリッシュといういい形を作るまでにはすでに試合は後半追加タイム。ミスがあってもGKにパスを遠慮なく回すところにはシティの流儀を感じた。

 一方、リバプールの流儀を感じたのは終了間際。1点リード、あと1分少々で追加タイムも終わるという場面で、敵陣でボールをもってガンガン攻め込むサラーには迷いはなかった。これも矜持を感じた部分だった。

 試合はリバプールの勝利。先週のリーグ戦とは異なり、プランの実行度のところで差がついた印象だった。

試合結果
2022.4.16
FA Cup 準決勝
マンチェスター・シティ 2-3 リバプール
ウェンブリー・スタジアム
【得点者】
Man City:47′ グリーリッシュ, 90+1′ ベルナルド
LIV:9′ コナテ, 17′ 45′ マネ
主審:マイケル・オリバー

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