ジャンプアップは阻まれる
24時からの試合を受けて14位から20位までの勝ち点差はわずかに2。ボーンマスにとっては勝てば14位まで一気にジャンプアップするボーナスステージである。
しかしながら、ブレントフォードのホームスタジアムは難所。強豪でも苦しむスタジアムであり、ボーンマスも苦戦は必至。リバプール、チェルシーなど近い順位のチームが不振に苦しんでいるブレントフォードにとっては1つでも上の順位に行くためのモチベーションも十分ある状況である。
ボーンマスは立ち上がりから積極的にロングボールを活用。前半戦は比較的ボールを回しながら相手を引きつけつつ、機を見てロングボールに移行する形ではあったが、直近のボーンマスはとっとと前に蹴り飛ばしてしまう。ブレントフォードの守備陣は落ち着いてこれに対応。バックラインからの跳ね返しと、中盤でのセカンドボール回収でボールを奪い返す。ボーンマスはクックが積極的に高い位置をとることで起点を作ろうとするがブレントフォードのバックラインを前に不発してしまう。
ボールを奪い返したブレントフォードは左右のサイドからクロスを上げる形。WBはいないが、4-3-3のシステムを活用しアタッカーを外で使うことできっちりとラインを下げながらクロスを上げていく。ブロックに入り込む形を作るのはなかなかできないが、ブロックの外からボコボコ殴ることで得点を狙っていく。
膠着したチャンスの少ない試合ではあったが、ゴール付近に迫れていたブレントフォードに先制のチャンスが転がってくるのは妥当だろうか。トニーの抜け出しに対して、腕を絡めたセネシがファウルを奪われてブレントフォードにPKのチャンスが与えられる。ブレントフォードはこれを沈めて先制する。
後半、ボーンマスは序盤にサイドから裏を取る形で前進する。こういう形で計画的に前進を増やしていきたいボーンマス。サイドからクロスを放り込み、徐々にブレントフォードのゴールに近づいてくる。ブレントフォードもなんとか食い下がっていたが、後半半ばあたりで段々と失点の危険性が上がってきたと言えるだろう。
しかし、得点を奪ったのは押し込まれていたブレントフォード。トニーのポストに合わせてダシルバが裏に抜け出すと、最後にこれを決めたのはイェンセン。決定的な2点目を決めてボーンマスを突き放す。
この2点目で勝負を決めたブレントフォード。ボーンマスの戦意を完全にへし折り、ホームできっちり勝利を挙げることに成功した。
ひとこと
ジリジリした試合ではあったが、個人能力の差でPKをもぎ取ったトニーはさすが。押し込む段階まで行ったボーンマスには決め手になるFWがいなかった。
試合結果
2023.1.14
プレミアリーグ 第20節
ブレントフォード 2-0 ボーンマス
ブレントフォード・コミュニティ・スタジアム
【得点者】
BRE:39′(PK) トニー, 75′ イェンセン
主審:ジャレット・ジレット