■厚みを増した前線をサイドチェンジで生かす
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とりあえず引いて守って攻守の切り替えを減らし、粘り勝負に持ち込むことが多かった監督交代後のノリッジ。だが、この試合は4-4-2でアーセナルのCB相手に積極的なプレッシングを敢行。ボールを奪い返そうという意識が高かった。
しかし、アーセナルはこのプレスを意にも介さず。彼らにとっては直近葬ってきたウェストハムもサウサンプトンも4-4-2。ノリッジよりも強度が高いプレッシングを掻い潜ってきた彼らにとってはこのプレスは難なく交わせるもの。そして、開始早々に右サイドのサカがウィリアムズとの1on1を制してあっさりと先制。ノリッジのプランはあっという間に崩壊してしまう。
アーセナルは相変わらず好調な2列目の面々に加えて、この日はジャカが高い位置をとるというこれまでにはない形を披露。左サイドの攻撃に厚みを加える。左サイドの高い位置に人が増えたことにより、右サイドからボールを引き取ったウーデゴールのサイドチェンジが抜群に刺さるように。
さらにはラカゼットが組み立てに降りる際でもジャカが前線に張っており人は足りているというなかなか見慣れないやり方でアーセナルは厚みのある攻撃を披露していた。前半の終盤はやや小競り合いの多い乱戦模様になりはしたが、この日のポイントになった右から左のサイドチェンジからティアニーが追加点をとったことで試合はアーセナルペースに。
後半はややふわふわしたカウンターの応酬になるが、今のアーセナルに自由にカウンターを打たせればノリッジに勝ち目はないだろう。サカのカットインから試合を決定づける3点目が生み出されると、すっかり終盤のギアチェンジャーとしての役割が定着しつつあるスミス・ロウが仕上げを担当。
縦パスでラカゼットのPKを演出すると、後半追加タイムには自身の得点でこの日5点目をゲット。途中出場で4試合連続得点という凄まじい効率で完勝劇に花を添えた。
立ち上がりのプラン遂行に失敗したノリッジを絶好調の2列目の中心に飲み込んだアーセナル。苦しんだ昨年とは違い、いい流れで12月の試合を終えた。
試合結果
2021.12.26
プレミアリーグ 第19節
ノリッジ 0-5 アーセナル
キャロウ・ロード
【得点者】
ARS:6’ 67′ サカ,44′ ティアニー, 84′(PK) ラカゼット, 90+1’ スミス・ロウ
主審:グラハム・スコット