ハイプレスで抑え込みG大阪のアウェイ初勝利を阻む
前節、ホームでの川崎戦に勝利し、ようやく今季初勝利を飾ったG大阪。勢いに乗るために次はアウェイでの今季初勝利を決めたいところ。好調の京都のホームに乗り込んでのチャレンジとなる。
立ち上がりはG大阪のボール保持の時間が目立ったスタート。京都はこれに対して、WGがついてくる形で2枚目のプレスに出ていく。中盤も噛み合わせる形で苦しめられるG大阪は苦戦。少ないボールタッチからの打開が求められる状況に陥る。石毛のワンタッチからのカウンターなど、むしろチャンスは縦に速い展開に持ち込めた時だった。
対するG大阪は京都のポゼッションに対してはかなり重心を下げるアプローチ。前節の川崎戦と近いスタンスと言えるだろう。よって京都に下される命題は撤退守備をいかに崩すかである。
G大阪の守備ブロックで気になったのは、サイドに守備の人数をかけている割にはサイドを簡単に突破されてしまうこと。G大阪相手にサイドから穴を空け続けた京都はクロスから先制。ギョンウォンと福田の軽い守備からあっさりとサイドから破られたG大阪は最終的に豊川にゴールを沈められてしまった。
反撃に出るG大阪は前半のうちに追いついてみせる。黒川のキャリーから福田のサイドチェンジで逆サイドに時間を生み出す。右サイドからのクロスの跳ね返りを石毛のミドルで同点にして見せた。
後半はよりG大阪のポゼッションが増える展開に。低い位置からのボール保持を行うG大阪に対して、京都が高い位置からのチェイシングを行うことでG大阪の前進を許さない形である。60分にもなればこの構図に落ち着いていたが、京都のハイプレスに対してなかなかG大阪が単発で活用できるジェバリのポスト以外の明確な脱出策を持っておらずに苦戦が際立つ格好に。バックラインにはもう少しパススピードが欲しいところである。
後方を5バック的に変更してなお京都はハイプレスの手を緩めることなく敵陣から守備を行っていく。するとハイプレスを成功させたのはパウリーニョ。三浦からボールを奪い取るとパトリックがゴールを沈めて試合は京都がリードする。
その後、退場者を出したものの、関係なく攻勢を強めるG大阪。終盤は防戦一方になった京都だったが、きっちり後方を固めるプランをやり遂げて逃げ切り。G大阪のアウェイ初勝利を阻み、京都がさらに上を望める勝ち点3を手にした。
ひとこと
G大阪は前節で解決を見たかに思われた保持の成功体験がほぼ振り出しに戻った感があるのは気がかりである。
試合結果
2023.4.15
J1 第8節
京都サンガF.C. 2-1 ガンバ大阪
サンガスタジアム by KYOCERA
【得点者】
京都:22′ 豊川雄太, 82′ パトリック
G大阪:37′ 石毛秀樹
主審:清水勇人
