終盤まで殴り合いの続くワンサイドゲーム
ゴールデンウィークのハードな移動が目立つFC東京。中2日で福岡から札幌ドームに飛びアウェイでの連戦に挑む。
東が出場停止で司令塔的なタスクを担える選手が不在のFC東京。サリーして最終ラインに落ちるアクションをするのはなんと松木である。札幌は当然強気のマンツー。最終ラインとの連携しての組み立てにはいかにも不慣れ感があるFC東京は札幌のマンツーのプレスに屈してしまうことに。やや広がり気味に高い位置でボールを受けたトレヴィザンがロストすると、最終ラインで対応するのは松木とバングーナガンデの2人。浅野がラインブレイクをする難易度はそこまで高くない相手だったと言えるだろう。強い圧力の効果が早速出た札幌は10分も経たずに先行する。
基本的にはどちらのチームも攻め手はありそうな予感だった。札幌は先制した後はリトリートを優先。珍しくミドルゾーンからブロックを組んで守っていく。それでもFC東京は右サイドからチャンス創出。渡邊のラインブレイクから右サイドを切り崩し、ゴールエリアに迫っていく。
一方の札幌もCBとサリーするCHからズレを作り、FC東京のプレッシングを撃退し落ち着いてボールを持ってボールを前に進めていく。前進のキーマンになったのは金子。降りるアクションから前線が裏抜けを起こす動きも誘発していたし、シンプルに対面のバングーナガンテとのマッチアップで優位。切り返しながらマークを外していく。
菅のゴールでさらに突き放した札幌は右サイドの攻勢からバングーナガンデがPKを献上。これを金子が仕留めて3点差にしてハーフタイムを迎える。
FC東京は後半3人を投入して流れを変えようとする。しかしながら、流れを取り戻すことができずに停滞。むしろ札幌はさらに攻勢に。50分に右サイドから左サイドに流すことによって4点目をゲット。FC東京としては右から左に脱出させるきっかけとなった浅野のところで封鎖できなかったのが痛恨だった。
この試合ですごかったのは多くの点差がついても試合の流れが停滞しないことである。間延びした撃ち合いにはなったが、攻撃のテンションを緩めずに得点を狙い続けたのがすごい。FC東京は仲川とアダイウトンの連携から1点を返すが、終了間際に金子のゴールを奪った札幌が最後のゴールを飾り、ゴールラッシュの幕を下ろす。
試合は札幌の完勝。終始FC東京にシュートを浴びせ続けて大量5得点で圧倒した。
ひとこと
負けているFC東京も殴り続けるアクションを続けられるところは素晴らしい。スコアはアレだけど。
試合結果
2023.5.6
J1 第12節
北海道コンサドーレ札幌 5-1 FC東京
札幌ドーム
【得点者】
札幌:8′ 浅野雄也, 28′ 50′ 菅大輝, 38′(PK) 90+3′ 金子拓郎
FC東京:73′ 仲川輝人
主審:山下良美
