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「Catch up Premier League」~2023.3.6 プレミアリーグ 第26節 ブレントフォード×フラム ハイライト

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スコア以上の完勝でカップ戦争いに生き残る

 第26節のトリを飾るのは欧州カップ戦争いの生き残りをかけたロンドンダービーだ。無敗記録を伸ばしつづけるブレントフォードが昇格組のフラムを迎え撃っての一戦となる。

 先手を打ったのはブレントフォード。ハイプレスでボールを奪い、サイドの裏にボールを送りセットプレーを得てチャンスを作る。勢いを持って試合に入ることができたブレントフォードはそのまま先制点をゲット。セットプレーからピノックがゴールを奪う。

 一方的な展開になった理由はブレントフォードがいい入りをしたというのもある。だが、両チームの相性も大いに展開に影響しているように感じた。フラム攻略のキーはミドルプレスをいかに超えるかにある。先週対戦したフォレストはフラム対策を実装するために持ち味のライン間への縦パスを捨てて、ロングボールでミドルゾーンを越えることに集中していた。だけども、本来の持ち味を失った分、自分たちの理想とする攻撃もできなかった。

 一方でブレントフォードはそもそも長いボールを無理なく攻撃に組み込めるチーム。よって、フラムのミドルゾーンを越えるのに自分たちのスタイルを変える必要がなかった。前線では3トップに加えてダムズゴーも体を張っており、バックラインは非常に積極的に長いボールを入れることとなった。

 フラムの保持に対してもブレントフォードは積極策。通常は4-1-4-1気味の形を採用する際は比較的撤退気味の色が強いブレントフォードだが、この日は的確にフラムの攻撃をサイドに追い込み、高い位置で閉じ込めてからボールを刈り取っていた。

 25分を過ぎたあたりからようやくボールを持つことができたフラム。大きな展開から逆サイドにボールを逃しつつ、トライアングルからクロスを上げる形を作っていた。しかしながら、なかなかもう一歩入り込むことができない。それだけにセットプレーからの同点ゴールを決めることができたのは大きかった。アンドレアス・ペレイラのFKを公式戦5試合連続ゴールとなるソロモンが押し込んで、同点にしてハーフタイムを迎える。

 後半は再びブレントフォードが圧力をかけてのスタートに。その勢いのまま勝ち越しゴールに漕ぎ着けるのだから、前半の焼き直しである。勢いに乗ったままPKを獲得したブレントフォードは再びリードを奪う。

 リードを奪ったブレントフォードはそのまま主導権を握り続ける。この日のブレントフォードはプレスと撤退の使い分けはうまい。フラムはバックラインが距離をとりながら押し返そうとするとが、相手の撤退に対して上回ることができるスピードアップを見せることができない。

 ブレントフォードは押し下げられてしまってもロングカウンターで十分に対応は可能。トニーはミドルゾーンからレノを脅かすようなロングシュートを放つ余裕すらあったくらいである。

 ブレントフォードは右サイドから交代で入ったシャーデがロビンソンを突破し、マイナスを折り返しをイェンセンが仕留めることに成功。試合はこれで完全決着。最終スコア自体は終盤にヴィニシウスが押し込むことで3-2という僅差になってはいたが、試合はブレントフォードが多くの時間でリードと主導権を奪いながら完勝した試合と言えるだろう。

ひとこと

 ブレントフォードのパフォーマンスとフラムへの相性の良さを感じた試合だった。これで無敗記録はさらに伸びることに。今の彼らはどこにとっても対戦したくないチームである。

試合結果

2023.3.6
プレミアリーグ 第26節
ブレントフォード 3-2 フラム
ブレントフォード・コミュニティ・スタジアム
【得点者】
BRE:6’ ピノック, 53‘(PK) トニー, 85’ イェンセン
FUL:39‘ ソロモン, 90+9’ ヴィニシウス
主審:アンソニー・テイラー

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