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「Catch up Bundesliga」~2023.2.18 ブンデスリーガ 第21節 ブンデスリーガ ボルシア・メンヘン・グラードバッハ×バイエルン ハイライト

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前触れがあったウパメカノの退場

 首位を走るバイエルンは相性が悪いグラードバッハとの一戦。CL後という日程を踏まえてもややこしい相手と対戦すると言えるだろう。

 立ち上がりにペースを握ったのはバイエルンの方だった。自陣からの前進はチュポ=モティングへの長いボールから2列目に前を向かせる形から。ただ、バイエルンがペースを握ったのはむしろ非保持のところからである。グラードバッハの4-2-3-1に対して、バイエルンの3-1-4-2というのは前から積極的なプレスをかけた時にがっちりマンツーでのマークがハマる形である。

 というわけで前からプレスをかけてくるバイエルン。グラードバッハは立ち上がりにいきなり引っ掛けてしまうなど、ピンチを迎えていた。しかしながら、バイエルンも決して盤石だったわけではない。グラードバッハは後方のパスワークからフリーの選手へと繋ぎ、一気に裏を狙う形を作る。後方の選手たちは動き直しながらフリーの選手を作る作業を繰り返す。

 バイエルンの選手でプレスの動きにやや不満があったのは右のIHであるグラフェンベルフ。動き直している相手の選手に対応できていなかった。対面のコネのところから前にボールを進めるグラードバッハはバイエルンの高い最終ラインの背後を取ることで徐々にチャンスを作るように。

 そういう意味ではウパメカノの退場の予兆はすでにあったと言えるだろう。ベンセバイニのフィードで退場を誘発されたウパメカノは次節のウニオン・ベルリンとの首位攻防戦を欠場することとなる。グラードバッハは退場者が出ていた流れでセットプレーから先制。レッドカードのダメージをそのままにリードを奪う。

 バイエルンは4-4-1に変更。ハイプレスに出る仕組みを解除したことで一時的に撤退。これにより、バイエルンが劣勢になっていたハイプレスが限定的になり、逆に試合はやや沈静化したと言っていいだろう。

 バイエルンは10人になっても攻撃の武器は健在。左右のドリブラーを軸に相手を一枚剥がすことができるため、特に崩しの局面を生み出すのに苦労はしなかった。同点ゴールは左サイドのデイビスがノックオンドリブルを仕掛けて対面のライナーを振り切ったところから。同点ゴールを奪ったインサイドのチュポ=モティングのポジションを取る動きはかなり秀逸だった。

 徐々に10人になれてきたバイエルンはプレッシングにも積極的に出てくるように。グラードバッハは相手を剥がして前に出るチャンスを得たということでもあるが、バイエルンのプレスが刺さる場面もあり、ともにチャンスがある時間帯が続く。

 後半、バイエルンは5-3-1に移行。キミッヒを最終ラインに落とし、ボールを保持しながら試合を組み立てる意識を植えることで10人で主導権を握りにいく。しかし、リードするゴールを決めたのはグラードバッハ。ロングキックの跳ね返しからのセカンドボールからホフマンが勝ち越しのゴールを奪う。

 リードを奪ったグラードバッハはポゼッション重視に舵を切る。後ろに重たいフォーメーションに変更したバイエルンはグラードバッハからボールを奪えない。右サイドのカンセロやサネは積極的に奪いにいくが、後方を突かれるシーンもしばしば。攻め上がるデイビスの背後もホフマンが走り込むことでグラードバッハの狙い所になっていた。

 運べば打開もできるバイエルンは70分過ぎからプレスを再開。再び試合をオープンな展開に引き戻す。しかし、次の得点を奪ったのはグラードバッハ。裏をとることに成功したホフマンからテュラムのゴールが生まれて試合が決まる。

 終盤にテルのゴールが決まるも、手痛い敗戦を喫したバイエルン。ブンデスは上位3チームの勝ち点が並ぶ大混戦となった。

ひとこと

 グラードバッハのプレス回避の細かいギミックによって、バイエルンのハイプレスが徐々に空転させられていく様子はなかなかに興味深かった。逆にバイエルンは10人になってもサイド攻撃を問題なくやってのけるエグさを見せ続けた90分となった。

試合結果

2023.2.18
ブンデスリーガ 第21節
ボルシア・メンヘン・グラードバッハ 3-2 バイエルン
シュタディオン・イム・ボルシア・パルク
【得点者】
BMG;13′ シュティンドル, 55′ ホフマン, 84′ テュラム
BAY:35′ チュポ=モティング, 90+3′ テル
主審:トビアス・ヴェルツ

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