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「Catch up Premier League」~2021.10.23 プレミアリーグ 第9節 リーズ×ウォルバーハンプトン ハイライト

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■局地戦という課題をクリアしたゲルハルト

 非常に落ち着かない状況から入ったこの試合の立ち上がり。ボールが行き来する展開の中で、先制点を得たのはアウェイのウルブス。縦に早い状況で互いの守備陣は軽い対応が続いていたが、ババを引いたのはハリソン。サイドでの雑な守備対応から簡単にエリアにボールを入れられることに。最後に決めたのは量産体制に入っているファン・ヒチャンである。

 前節の3-3-3-1から通常のフォーメーションに戻したリーズだが、なかなかリズムまでは通常運用と行かないのが直近のリーズの苦しいところ。長い展開からホルダーを追い越す動きのコンビネーションでの前進が本来のリーズの攻撃の主流。いわば、フリーで簡単に攻めることができる選手を作るために走り回るというのが彼らの流儀である。

 だけども、この試合のリーズは大きな展開が少なくむしろアタッカーの局地戦を強いられる。フリーの選手を作れないリーズにとって攻め手の生命線は個で剥がせるアタッカーである。今日のメンバーなら無論ラフィーニャである。

 ちなみに、ウルブスにとってはこの攻め方は通常営業だ。WGへの負荷が高い戦い方は彼らの常である。リーズと戦うときは彼らのペースに巻き込まれることが多いのだけど、主力が負傷でそこまでの神通力が及ばず、この試合ではむしろリーズがウルブスの沼に沈むことになった感だ。互いに中盤で攻めあぐねながら、前に出ていけずアタッカー頼みの展開が続く。

 そんな中でラフィーニャが負傷というリーズに大誤算の状況が発生する。サマーフィル、ゲルハルトと交代選手に経験のない選手を使わざるを得ないリーズ。非常に苦しいやりくりである。

 もともと、保持に対してラインを下げ気味で対応していたウルブス。リードしている状況と、リーズの苦戦の仕方を見て、このやり方である程度いけると踏んだのか、それとも普通に次の一手が見えてこなかったのかはなんとも言えないところではあるが、終盤にはウルブズにも攻めの糸口がなかったのも確かである。

 そのため、機会を得ることは問題なくできていたリーズ。あとは攻略だけ。しかし、挑む必要があるのは彼らにとって苦手なアタッカーの個の質が問われる局地戦である。

 この状況を打開したのは途中交代のゲルハルト。童顔の見た目とは全く異なるゴリゴリのプレースタイルでドリブルに挑み続ける。そのご褒美は後半追加タイムに。セメドのファウルを誘い、PK獲得に漕ぎ着けたのはそのゲルハルトだった。

 苦手な局地戦に挑み、最後の最後に結果を出した若手の活躍により、土壇場で勝ち点を稼ぎ出したリーズ。ウルブスは前節とは逆に後半追加タイムに勝ち点を失う結果になってしまった。

試合結果
2021.10.23
プレミアリーグ 第9節
リーズ 1-1 ウォルバーハンプトン
エランド・ロード
【得点者】
LEE:90+4′(PK) ロドリゴ
WOL:10′ ヒチャン
主審:ロベルト・ジョーンズ

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