ザ・ストライカーのゴールで決着
週末にアーセナルとのELを控えるスポルティング。今節の相手は日本人にはいろんな意味でおなじみのポルティモネンセである。
立ち上がりは少しバタバタする立ち上がりだったが、時間が経過するとスポルティングがボールを持つことで試合は安定する。スポルティングのDFラインに対してはそこまでプレスをかけることなく、WGのワタラはスポルティングのWBのサントスについていく形でラインを下げる。よって、ポルティモネンセは5-4-1で守るようなシーンが目についた。時には逆サイドのWGもラインを下げて対応。6バック気味の時もあるくらいだった。
スポルティングは撤退守備の攻略に挑むことになる。2CHの縦関係はウガルテが後方、前節は後方を務めていた守田が高い位置を取ることが多かった。3バックは自由にボールを持てる状況で、前線の6枚はバックラインと駆け引きをする。押し込むことが出来ていたのでセットプレーの機会だけは確保できている状態である。
スポルティングの前線の駆け引きは方向性でくっきり成否が出た。DFラインの前で受けようとするとポルティモネンセにとがめられることが多かったが、逆に裏に抜ける形でのアプローチであれば十分に可能性を感じさせるものとなっていた。先制点のチャンスとなるスポルティングの裏への駆け引きが功を奏したシーンだ。ワタラが裏のケアに雑に対応したせいでサントスがPKを獲得する。
だが、これをゴンサウヴェスが失敗。押し込みながらようやく得た決定機をフイにしてしまい、試合はタイスコアでハーフタイムを迎える。
後半もペースを握るのはスポルティング。サイドから積極的にクロスを入れるという前半とは少し違うアプローチでブロックに攻め込む。ポルティモネンセはあわやオウンゴールという冷や汗をかくシーンも見られた。スポルティングは得点のチャンスを迎えるが、中村のスーパーセーブがその前に立ちはだかることでなかなか先手を奪えなかった。
70分には試合はだいぶオープンに。ポルティモネンセも相手のゴール前に迫るシーンを徐々に迎えるようになる。しかしながらゴールを決めたのはスポルティング。ゴンサウヴェスの裏へのパスから抜け出したパウリーニョが角度のないところから押し込みゴールをゲット。ザ・ストライカーという先制点でようやくスポルティングがリードを奪う。
このゴールで逃げ切ることに成功したスポルティング。ELのアーセナル戦に弾みをつける連勝となった。
あとがき
ここ2試合のリーグ戦は相手との力関係もあり、押し込むケース一辺倒だった感がある。アーセナル戦では違う顔を見せる可能性は高いが、押し込んだ時の人数のかけ方や圧力は警戒する価値がありそうだ。
試合結果
2023.3.4
ポルトガルリーグ 第23節
ポルティモネンセ 0-1 スポルティング
ポルティマン競技場
【得点者】
SPO:77’ パウリーニョ
主審:グスタボ・ゴレイア