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「Catch up Premier League」~2023.4.8 プレミアリーグ 第30節 レスター×ボーンマス ハイライト

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仕上がらずに安い失点を献上した代償

 ブレンダン・ロジャーズを解任してなお悪い流れが止まらないレスター。アストンビラ戦では終盤に痛恨のミスで敗れてしまったが、同じく残留を争うライバルであるボーンマスには勝ち点を与えるわけにはいかない。

 アストンビラ戦ではなかなかインサイドにボールを入れることが出来ずに苦労したレスターだったが、この日は序盤からチャレンジが目立つ。立ち上がりに見せた左サイドからのバーンズへのパスはそのチャレンジの成果ともいえるだろう。ビラと同じくライン間圧縮色が強いボーンマスに対して、ビビらずにインサイドにボールを入れることが出来たのは好材料だ。

 その一方でアタッキングサードにおける攻めには物足りなさが残る。攻め切る部分がレスターには足りておらず、特にサイドにおける抜け出しがない分、PA内にギャップを作るのに苦労をしていた。

 一方のボーンマスはロングボールを積極的に使いながらの立ち上がり。ワッタラとソランケが左サイドに流れては長いボールのターゲット役をこなしていたのが印象的だった。

 序盤を無難に過ごしたボーンマスは徐々にショートパスの比重を増やすことでレスターから攻撃機会を奪いつつ、敵陣の深い位置まで攻め込むようになる。ボール保持のフォーメーションは3-2-5。片側のSBが上がる形で変形し、レスターに大外のケアを強いるように。

 時間の経過とともに押し返す頻度が増えたボーンマスは徐々にプレッシングの頻度も増えていく。バックラインへのプレッシャーをかけるボーンマスに対して、レスターはショートパスを差しに行ったが、マディソンのバックパスがプレゼントに。これをビリングが決めてボーンマスが先制する。

 後半も試合のペースはあまり変わることがなかった。レスターがボールを持ちつつ、ボーンマスはカウンターに専念するように。ソランケのポストからビリングが裏抜けする様子は、もはやボーンマスらしい攻撃の最たるものである。

 レスターも前半の汚名を返上すべく、右のハーフスペースからマディソンがごりっと入り込んで侵入。仕上げのクロスを上げるなどチャンスメイクで少しずつ存在感を増していった。

 それでもスコアはなかなか動かない。ボーンマスはそれでもいいのだが、ビハインドのレスターにとっては焦る時間が続くことになる。攻撃では押し込む機会を与えられてはいたが、そこからボールをエリアに入れる精度が上がってこない。終盤に敢行した選手交代も含めて交代のブーストが最後までかからなかったレスター。むしろ、カウンターからボーンマスのカウンターに襲い掛かられることもあった。

 試合はそのまま終了。見事な逃げ切りに成功したボーンマス。監督交代の先駆者がチームの完成度の差を新参者のレスターに教える。そんなレッスンのような試合だった。

ひとこと

 またしても安い失点で勝ち点を逃してしまったレスター。逆にボーンマスは目を見張るような奇抜なアイデアや驚異的な選手は他のチームと比べれば多くないが、徐々にチームが目指すべき点は根を張り始めているように見える。

試合結果

2023.4.8
プレミアリーグ 第30節
レスター 0-1 ボーンマス
キング・パワー・スタジアム
【得点者】
BOU:40‘ ビリング
主審:デビッド・クーテ

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