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「Catch up Premier League」~2023.4.25 プレミアリーグ 第33節 ウォルバーハンプトン×クリスタル・パレス ハイライト

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したたかなセットプレーでさらに安全地帯に

 立ち上がりはサイドからのせめぎ合いでスタート。そうした中であっという間に先制点をとったのウルブス。サイドから押し込んでセットプレーを活かして、オウンゴールを誘発して3分で試合を動かす。

 パレスがウルブスのバックラインにボールを持たせることを許容するスタンスだったため、ウルブスは得点をきっかけにさらに保持での支配を強めていく。バックラインが幅をとりながら左右のサイドに振り分けながら敵陣に入り込んでいくスタンスはもはやお馴染みと言っていいだろう。

 パレスもボール保持から相手を動かしていこうと思案はしていた。しかしながらウルブスはスライドが間に合っており、パレスの狙ったような穴がなかなかあくこことがない。ミドルゾーンに網を張ったウルブスから中盤でのボールロストからカウンターを食らうなど苦しい状況に追い込まれるパレスだった。押し込んだ後どうする?という部分も少しふわふわしており、ボールを前に進めたら進めてPAに迫る手段が浮かばずに苦労していた様子だった。

 インサイドに入り込む動きはなかなか作れずに苦戦するパレス。ポストの落としを受けたロコンガが迎えた決定機は貴重なチャンスだったと言えるだろう。だが、これを活かせなかったパレスはリードを許す状態が続く。IHは高い位置からプレスに移行するが、ウルブスは難なくこれを活かし、サイドから有効になるクロスを引き続き入れる形でパレスを丸め込んでいた。

 後半、プレーが不安定だったアンデルセンを下げてパレスは反撃に出る。右サイドからWGが勝負するという前半はあまり作れないシチュエーションを作ることができた分、後半はいいフィーリングだったように思う。ウルブスはこれに対して少ない手数のカウンターで返り討ちを狙っていく。

 パレスにもカウンターの機会が訪れることはあったが、こちらのカウンターにはスピード感がない。ザハの不在の影響が近頃少しずつちらつきつつあるパレスであった。

 パレスは中盤を4-2-3-1に移行してアタッカーの枚数を増やす。前線のポイントが増えたことで、左サイドからのカウンターが少しずつ滑らかになっていく。

 一方のウルブスはトラオレを投入してロングカウンターに特化した攻撃を仕掛けられる状況を作る。それぞれがそれぞれのカラーを出した交代策で試合は終盤戦を迎える。

 終盤戦にはもうプレスに行くことを完全にやめたウルブスは徹底的に自陣に引きこもる。あとはひたすらゴールを磨けて試合を進めていくパレスだったが、後半追加タイムに落とし穴。やらかしてしまったジョンストンが自分のミスからPK献上。これをネベスが沈めてウルブスが勝利を確定させた。

ひとこと

 終わってみれば2つのセットプレーでウルブスの完勝。パレスは4-3-3の状況での縦への推進力が出てこない状況が続いているのが気になる。

試合結果

2023.4.25
プレミアリーグ 第33節
ウォルバーハンプトン 2-0 クリスタル・パレス
モリニュー・スタジアム
【得点者】
WOL:3‘ アンデルセン(OG), 90+4’(PK) ネベス
主審:ロベルト・ジョーンズ

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