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「Jリーグでもプレビューやってみた」~2019.2.23 J1 第1節 川崎フロンターレ×FC東京 プレビュー

 プレミアのプレビューを書くときは大体BBCの日本語訳をガンッ!って載せるのだが、Jリーグとなるとそもそもそういう過去の対戦とか直近の調子を数字ベースで述べているものは結構少ない。BBCが引っ張ってくるデータも正直オカルトっぽいやつとか、こじつけっぽいやつもあるのだが、個人的には俺がそういうの好きなので、Jでもそういう読み物があっても面白いのではないかと思った。そこでいくつかのデータサイトを参考したところ、割とそれっぽい数字が抽出できたので、試験的にFC東京戦と鹿島戦ではプレビューに挑戦します。

 ちなみに参考にしたのは以下の3サイト。スペシャルサンクスです。このうち1つでも潰れたら、僕はもう二度とプレビューは書けません。

transfermarkt(https://www.transfermarkt.co.uk/)
soccer D.B.(https://soccer-db.net/)
Football LAB(http://www.football-lab.jp/)

ではいってみよう。

目次

Fixture

明治安田生命 J1リーグ 第1節
川崎フロンターレ(前年成績:1位/勝ち点69/21勝6分7敗/得点57 失点27)
×
FC東京(前年成績:6位/勝ち点50/14勝8分12敗/得点39 失点34)
@等々力陸上競技場

戦績

近年の対戦

画像1

直近5年間の13戦で川崎Fの8勝、FC東京の3勝、引き分けが2回。

等々力陸上競技場での直近10試合の対戦成績

画像2

川崎Fの5勝、FC東京の2勝、引き分けが3回。

Head-to-Head

・J1開幕戦での対戦は史上初。2ステージ制の2ndステージの開幕戦においては2015年に対戦経験があり、川崎FがFC東京を2-0で下している。
・FC東京が等々力での最近7試合の公式戦で勝利したのは、直近対戦の2018年5月の対戦のみ。直近6回の等々力でのゲームのうち、FC東京は4試合が無得点。
・このカードにおける川崎の1試合平均勝ち点はアウェイ(1.68)よりホーム(1.59)の方が少ない。
・この対戦における最多得点者は大久保嘉人(9ゴール)、その他の得点ランキングトップ5はいずれも外国人選手(チョン・テセ、ジュニーニョ、アマラオ、エウシーニョ)。
・ハットトリック経験者は3名。アマラオ、チョン・テセ、阿部浩之。

【川崎フロンターレ】

Match Facts
・リーグのホーム開幕戦は6年連続ドロースタート。うちスコアレスドローは0。
・ホームで第1節を戦うのは2014年以来5年ぶりのこと。直近4年はいずれも開幕戦はアウェイで勝利を収めており、直近3年はいずれも無失点。鬼木政権になってから開幕戦の失点はなし。
・リーグ戦のホームゲームは直近10戦負けなし(W9D1)。うちクリーンシートは7。
・リーグ戦のホームゲーム直近5試合で19得点。5試合いずれも複数得点を挙げている。
・昨季の全失点におけるセットプレー由来の割合は40%でリーグ最多。
・ゼロックススーパーカップの勝者が開幕戦で勝利を挙げたのは2014年が最後。以降4年間はいずれも勝てていない。
・中村憲剛と小林悠は直近5年の開幕戦で3ゴールを決めている。
・ホーム開幕戦において小林悠は過去3年でいずれも得点。計4ゴールを決めている。
・新加入外国人選手がゴールを決めれば、エウシーニョ以来クラブで6人目のリーグデビュー戦ゴールとなる。

【FC東京】

Match Facts
・直近5年の開幕戦では1勝のみ(D3L1)。
・しかし、J1での18回の開幕戦のうち、アウェイで迎えた6回は全て負けていない(W4D2)。
・直近14試合のリーグ戦で2勝のみ(D4L8)。
・18年8月26日以降の公式戦の得点は全て異なる選手によるもの。
・長谷川健太監督の開幕戦の勝利は清水時代の07年の神戸戦までさかのぼる。以降の開幕戦は9年連続で未勝利。
・長谷川監督は等々力でのゲームは直近4回で3勝を挙げている。

予想スタメン

画像3

展望

 昨シーズンの終盤の成績が対照的だった両チーム。

 昨季後半戦は厳しい戦いになったFC東京。特に懸念が大きいのは得点力不足だ。8月26日以降の試合で、複数得点者が不在という事実が深刻な得点力不足を象徴しているだろう。前半戦絶好調だったディエゴ・オリベイラも後半戦は沈黙。あまり試合を見ていないのでわからないが、ボールを持たされた時の得点のバリエーションの乏しさが表れてしまったのかなというのが、スカッドを見ての感想である。

 しかしながら幸運なのはこの試合の相手はボールを持たされたケースを考える必要がない川崎フロンターレであること。ディエゴ・オリベイラと永井を軸にしたロングカウンターで1年前は等々力で勝利を挙げている。敗れた味の素スタジアムでの試合でも、序盤は強気のプレスからのショートカウンターで活路を見出している。ロングカウンターが繰り出せて、プレスもハマればなおよし!と考えるならば、スタイル的には相性は悪くないはず。肝心のロングカウンターを繰り出すには、最終ラインがブロックを組んで耐え忍ぶことが必要だ。ダミアンや小林と対峙する中央はもちろん、スピードがあるマギーニョとマッチアップする左サイドバック(太田?小川?)はこの試合で大きな役割を担うことになる。SHでの先発がささやかれる久保建英の地元凱旋が実現するかも注目である。

 ゼロックスで一足早く今季初勝利を飾った川崎。特にゲーゲンプレスとビルドアップのプレス回避の質はとても高かった。上々のコンディションで開幕戦を迎えることができる公算が高い。
 今振り返ってみると昨季の等々力でのGWの対戦は1年を通して最もコンディションが悪かった時期といってもいい。W杯開催による過密日程+ACL+フィットしない新戦力などで主力の疲労がピークだった時期である。
今季はすでに新外国人と馬渡が上々のパフォーマンスを披露で、新戦力の融合は昨季より確実に手ごたえを感じているはず。昨季後半の味スタでの対戦ではプレスに苦しんだ時間帯はあるものの、あの試合で不在だった大島が好調なのも好材料だ。

 昨季は終盤戦には要塞と化した等々力。例年スロースターターな嫌いはあるが、今年は開幕からスタートダッシュを決めるべく調整をしてきた印象である。王者は開幕戦勝利をつかみとれるだろうか。

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