■10人と11人の互角な戦い
4-5-1で玉砕したマンチェスターの夜を反省し、コペンハーゲンは5-4-1という第3節の後半のプランを採用。後ろに重心を重くする陣形でシティを迎え撃つ。
とはいえ、全体のラインはそこまで低くないコペンハーゲン。シティはミドルゾーンでフリーの選手を作るとそこから一気に加速。サイドから裏を取ることでダイナミックにゴールに向かっていく動きを見せていく。
サイドから押し込むことができたシティは前節と同じように、バイタル付近のマイナスの空いたスペースを活用することで敵陣に進んでいく。ロドリのミドルシュートでネットを揺らし、シティは早々にリード。かと思いきや、これは直前のハンドで取り消し。シティは前に出ることを咎められる格好になった。
その後、今度はコペンハーゲンにPA内でハンドが。だが、このPKのチャンスはマフレズが決められず。シティは再び前に出るチャンスをフイにしてしまう。
コペンハーゲンは左サイドのダラミーに預けるという形で陣地回復に臨んでおり、前節よりは前進の手段がはっきりしていた印象。ロングカウンターの可能性はほのかに感じる展開に。そうした中で決定的な仕事をしたのはハラルドソン。抜け出してゴメスのファウルを誘発し、シティを10人に減らすことに成功した。
45分以上を10人で過ごすことになったシティ。4-4-1のフォーメーションで前半をしのぎ切るが、後半は5-3-1と後ろに重たい陣形にシフトする。攻撃の手段は割り切ったロングカウンター。アルバレスやデ・ブライネなど直線的に動きが強い選手を軸に少ない人数で攻め込む形で反撃に出ていく。
一方、ボールを持てるようになったコペンハーゲンは安定してボールを持てるようになったサイドから落ち着いてポゼッションができるように。高いラインでの守備も積極的に行うことができており、シティのカウンターをノーガードで受けるようなことはなかった。
しかしながら、大外からPAにボールを届けるクオリティまでコペンハーゲンに求めるのはやや厳しい感じもする。むしろ、チャンスになっていたのはシティが前がかりになっていたトランジッション局面。きっちりと5-4-1でシティのポゼッションを受けて、カウンターに移行する方が可能性を感じるシーンが多かった。
コペンハーゲンは決め手を欠き、ベルナルドとフォーデンを投入したシティも流れを大きく変えることができず。10人のシティと11人のコペンハーゲンの互角な戦いはスコアレスドローでの決着となった。
試合結果
2022.10.11
UEFAチャンピオンズリーグ
Group G 第4節
コペンハーゲン 0-0 マンチェスター・シティ
パルケン
主審: アルトゥール・ディアス