PKとセットプレーでの2得点ずつの先の決着は?
ついに欧州の舞台に初見参するブライトン。対するはギリシャのAEKアテネである。AEKアテネは1トップのガルシアがブライトンのCBを監視。バックラインに枚数を合わせない代わり中盤はマンツーを徹底。CBからのボールの受け手を警戒する。
ブライトンにとっては慣れっこな展開だろう。中盤のマンツー外しはいつもやっていること。トップ下のファティが降りるアクションからアクセントをつけたり、SBのオーバーラップでWGを追い越して見せたり。エストゥピニャンの追い越しはいつものことだが、ミルナーも積極的にマーチを追い越していたあたり、ズレを作ることを意識した動きだと言えるだろう。
AEKアテネがボールを持つ側に回ると、後方からのショートパスからブライトンのプレスをひきつけに行く。バックラインがブライトンの中盤を引き寄せると、縦パスを一本入れて前進。中盤で前を向く選手が作れると、そこからは左サイドでスピード勝負。ガチノビッチとガルシアの2人はブライトンのバックラインに対してスピードで優位。AEKアテネは左サイドからブライトンを置き去りにして縦に速い攻撃を仕掛けていく。
AEKアテネはこの左サイドからの裏とりで得たCKから先制点。エリアの外側から魚雷のように突き刺さるヘディングでシディべが仕留めて先行する。
これ以降もAEKアテネは左サイドからチャンスを作れそうな展開。彼らが良かったのは裏抜けの前にきっちりとポイントを作ること。これによりガルシアやガチノビッチのスピードはより生きるようになる。
ブライトンはパスワークから徐々にギルモアを解放できるようになったため、前進が安定するようになる。解放されたギルモアからブライトンはPKを獲得。これをジョアン・ペドロが決めて同点に追いつく。
しかしながら、AEKアテネは勝ち越しゴールをゲット。再びセットプレーからガチノビッチがダイナミックなゴールを決めてリードを奪う。
後半も押し込み続けるブライトン。後半はややガス欠気味だったAEKアテネに対して一方的に攻め立てる。その流れから再びPKを獲得。またしてもジョアン・ペドロが決めて追いつく。2得点は満足のパフォーマンスではあるだろうが、抜け出した後の3点目を決めれば・・という悔いが本人には残ったかもしれない。
後半はほとんど攻められなかったAEKアテネ。追いついた後もなかなか反撃のきっかけを掴めない。しかしながら、ワンチャンスを活かしてこの日三度目のリードをゲット。ポンセへのロングボールにファン・ヘッケとランプティがバタバタとして対応をしてしまい、あっさりと失点をしてしまう。
終盤は交代したアディングラを軸に攻め立てるブライトン。13分の長い追加タイムのチャンスが与えられたが追いつくことができず。欧州の初舞台はホームでほろ苦い敗戦を喫することとなった。
ひとこと
シディベのゴール、すごいインパクトだった。
試合結果
2023.9.21
UEFAヨーロッパリーグ
Group B 第1節
ブライトン 2-3 AEKアテネ
ファルマー・スタジアム
【得点者】
BHA:30‘(PK) 67‘(PK) ペドロ
AEK:11‘ シディベ, 40’ ガチノヴィッチ
主審:クリスト・トーヴァー