難攻不落は首位相手でも継続
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ホームで連勝街道を突き進むアストンビラ。シティを倒した中2日でアーセナルと対峙するというなかなかハードなミッションに今節は挑むこととなる。
しかしながらタフな日程にも関わらず、アストンビラのパスワークのキレは素晴らしかった。アーセナルも決して無謀なプレスをしたわけではないのだけども、追い込んで外すというところでアストンビラが上回ったのも事実だ。
特に7分の先制点の場面は非常に見事。ティーレマンスとベイリーのコンビで右サイドを制圧すると、折り返しをマッギンが仕留めて先制。リードした試合では今季全勝のアストンビラが先行する。
アーセナルはFW-MF間のジンチェンコからの裏へのパスやWGのカットインのアクションからの横断など、長いレンジのパスから打開を図るがなかなかこのパスの精度が合わない。唯一フィーリングが合っていた感のある左サイドからの突破もカマラがスライドすることで対応。中央ではドウグラス・ルイスがアーセナルの鉄板得点パターンであるウーデゴールへの横パスを封鎖。アーセナルに得点を許さない。
アーセナルは高い位置からのボール奪取からのショートカウンターには移行することができていたが、なかなかゴールまでたどり着くことができない。かつての友であるマルティネスが守るゴールマウスは非常に堅牢なものであった。
後半はアストンビラの選手交代により左サイドではジンチェンコが解放されるパターンが増えていく。この左サイドからジェズスやマルティネッリが裏を狙いながらアストンビラを押し下げていく。
ジンチェンコが解放される要因となったのはベイリーの負傷交代に伴い、トップにディアビを入れたからだろう。セカンドトップの位置に立ちながら中盤を埋めることができるティーレマンスに比べると後方のケアが甘いのは仕方がない。それに攻撃に出た時の2トップの威力を考えれば多少のマイナスはおつりがくるものである。
後半の頭は主導権を握ったのはアーセナル。しかしながらラムジーの登場によるアストンビラの配置の整備や、アーセナルの前線から選手交代でマルティネッリやジェズスがいなくなったことにより、後半の立ち上がりの時間ほどロングボールが効かない展開になる。
89分にはネットを揺らすことに成功したアーセナルだが、ボールはハヴァーツの腕にわずかに触れておりゴールを認められることはなし。結局最後までマルティネスの守るゴールマウスを打ち破ることはできず、アーセナルは首位陥落となった。
ひとこと
強度も高くクオリティも充分で見ごたえのある一戦。瞬間的な出力で先制点を取ったアストンビラがその中でもきっちりアーセナルの時間を削り取ったのが印象的だった。
試合結果
2023.12.9
プレミアリーグ 第16節
アストンビラ 1-0 アーセナル
ビラ・パーク
【得点者】
AVL:7‘ マッギン
主審:ジャレット・ジレット