ミス待ちからの2失点が重くのしかかる
試合は激しい球際の応酬でスタート。落ち着かないアバウトな展開から幕を開けることとなった。
落ち着くとボールを持ちながら試合を進めていくのはセビージャ。カディスの4-4-2の守備に対して、中盤を積極的に列落ちさせながら前進を狙っていく。
カディスはこの降りる動きに対してはほぼノーリアクション。というわけでセビージャからすれば、相手を釣ることこそ出来はしないが、列を降りればそこから前を向いて縦にボールを差し込むことがねらえるという状況だった。
若干カディスはミス待ちの状況にも見えたが、セビージャがそれなりにミスを出してくれるので、そのスタンスは比較的割に合っていたといえるだろう。まずは強引なターンを行ったルケバキオを咎めるところからのショートカウンターからラモスが先制点を奪い取る。
さらにミス待ちのスタンスから追加点を奪い取るカディス。スマレの列移動とかみ合わなかったセルヒオ・ラモスのパスをかっさらい、その流れからこの日2点目のゴールを奪う。
しかしながら、ミス待ちはミス待ちなので構造的に間に入り込みながら進むことができればセビージャには十分なチャンスがある状況。カディスはファウルを犯す場面が増えており、きちんとつなぐことができれば苦しめることができるのは明らかだった。リードをするカディスに無理をする必要がないのも、うまく盤面を進めるための助けになったといえるだろう。ビハインドになっているけども。
そのセットプレーからセルヒオ・ラモスがネットを揺らしてセビージャは追撃の準備を進めるが、これはオフサイド。しかしながら、そのあとに右サイドからのナバスをクロスにオカンポスが飛び出してゴール。主役としていたクロス攻撃から追いすがっていく。
後半も試合の局面に大きな変化はない。押し込んでのセットプレーを軸に攻めていくセビージャが敵陣でのプレータイムを増やしていく。スローインもロングスローでのリスタートを選択するなど、ボックス内でのプレータイムを増やしていた印象だ。
すると、60分にラキティッチが芸術的なゴールから同点ゴールを決める。さらに勢いに乗りたいセビージャはSBを攻撃的にするなど、従来のスタイルの中でさらにアタッキングなカラーを強めながら敵陣に攻め込んでいく。
カディスは左サイドからのラモスの単独のキャリーからカウンターを狙っていくが、それ以外の手数は見つからず。ミス待ちのプレスラインが下がって以降はなかなかチャンスを作ることができなかった。
結局試合はそのまま終了。セビージャの反撃は2点のビハインドをフラットに戻すところまでで打ち止めとなった。
ひとこと
地力で言えばセビージャの方が強かった感じはしたので立て続けの2失点はもったいなかった。
試合結果
2023.10.28
ラ・リーガ 第11節
カディス 2-2 セビージャ
エスタディオ・ヌエボ・ミランディージャ
【得点者】
CAD:8′ ラモス, 28′ マチス
SEV:37′ オカンポス, 60′ ラキティッチ
主審:ソト・グラード