ボール奪取の職人が上位対決を制する決め手に
旋風を巻き起こすジローナの2024年の開幕戦はホームにアトレティコを迎えての一戦。立ち上がりから強豪相手にその強さを見せつけるスタートとなった。起点になったのは右サイド。コウトに手前をひるませサヴィーニョが裏を取る形で右サイドを壊して先行する。
ハイプレスでもジローナは存在感を見せていく。グリーズマンが受けたところにマルティンが食いついてのファストブレイク移行はなかなかに見応えがあった。
しかしながら、4-4-2ベースの守備に対してアトレティコが何もできないわけではなかった。リケルメの斜めのランやグリーズマンの降りる動きなどはアクセントに。先述したようにアトレティコの保持に対して、ジローナが食いつき気味だったため、中盤のスペースがない展開にはならなかった。
さらにアトレティコは2トップ目掛けたダイレクトアタックも機能する。ロングボールからグリーズマン→モラタであっという間にゴールをゲット。このシーンのようにこの試合のアトレティコはファストブレイクを打てる環境の方が効率よく得点のチャンスを作ることができていた感がある。
しかしながらジローナはすぐに応戦。マルティンのボール奪取からのサヴィーニョで勝ち越しゴールを手にする。ゴールを決めたサヴィーニョは右サイドをアジリティで蹂躙。1人でぶっ壊せる破壊力を存分に発揮していた。
そして、ジローナはセットプレーから追加点。芸術的なニアでのスラしからファーでブリントが押し込んで3点目をゲットする。
だが、前半はこれでは終わらず。モラタのラインブレイクから再びアトレティコが1点差に追いつく。終盤は押せ押せムードのアトレティコに対して、ジローナがなんとか逃げ切るプランで凌ぐ形で増えていた。
後半、アトレティコはポゼッションからのスタート。押し込むアトレティコに対して、ジローナは防戦一方の立ち回りに。ボール保持から多くのチャンスを作り出すのをガッサニーガがなんとか逃す展開となったが、中盤のデ・パウルのキャリーからズレを作って、裏抜けしたモラタがハットトリックを決める。
3-3からジローナは根性を見せて押し返す形を維持。アトレティコも裏のランを使いながら相手をひっくり返すなどオープンな展開に。アトレティコは十分に攻め手に応戦していたように見えたが、クロスのフィーリングが甘く、前線のピンポイントの抜け出しに合わない展開が続く。
終盤はアトレティコのゲームらしからぬオープンな展開に。この一戦を締めたのはまたしてもマルティン。ボール奪取で存在を見せたマルティンが決勝ゴールを仕留めてスタジアムは大歓喜。上位対決となった一戦はゴールの奪い合いをジローナが制して決着した。
ひとこと
ジローナの良さが詰まった試合だった。アトレティコも悪くなかったと思うけど、好戦的に引き出されたところで切り返されている分、上を行かれたなという感じ。
試合結果
2024.1.3
ラ・リーガ
第19節
ジローナ 4-3 アトレティコ・マドリー
エスタディ・モンティリビ
【得点者】
GIL:2′ フェルナンデス, 26′ サヴィーニョ, 39′ ブリント, 90+1′ マルティン
AMA:14′ 44′ 54′ モラタ
主審:エルナンデス・エルナンデス