中盤の2人が主導したゴールショー
保持ベースで勝負をかけるのはレバークーゼン。5-2-1-2のダルムシュタットの2トップの脇からワイドのCBを軸に前進することでボールを動かしていく。
効いていたのは2人のCH。ジャカとパラシオスは左右に動きながらボールとの距離感を意識しつつ、どちらかは中央に残るバランスも両立。縦横無尽に走りつつバランスを取るという難しいミッションをうまく成立させていた。降りるレバークーゼンの前線に対してはダルムシュタットのバックラインは迷いなくついていっていたので、こうしたサイドに散らしていくアクションは必須。そういう意味で2人のCHの司令塔ぶりが光った立ち上がりとなった。
サイド攻撃は右が中心。フリンポンの奥をとるランなど裏に抜けてラインを押し下げる形を作りながら、ボックス内にスペースを作る。
一方のダルムシュタットも保持に回ればゆったりとバックラインからボールを動かしていく。レバークーゼンも無理にプレスに行かなかったことから、ダルムシュタットも機会こそ少ないが保持の時間はまとまったものを作ることはできていた。
しかし、その保持から事件が起きる。ダルムシュタットは味方同士が衝突。そこからレバークーゼンのカウンターが発動し、一気にゴールまで。きっかけはダルムシュタットにとっては不運なものであったが、ボニフェイスの単騎カウンターに対しては非常に軽い対応が繰り返し見られたので、そういう意味では切ない部分もあった。
だが、ダルムシュタットもセットプレーから同点。今度はボールに飛び込んだ2人が事故らずにきっちりとネットを揺らすことができて一安心。ハーフタイムを前に試合を振り出しに戻す。
タイスコアで迎えた後半となったが、ここからの45分はレバークーゼンの独壇場。ゴールラッシュが続く。まずは後半もサイドに中央に目立っていたパラシオスが右サイドの作り出した奥行きを利用した折り返しを沈めて勝ち越しに成功する。
3点目は相棒のジャカが暗躍。パス1つでダルムシュタットの中盤のガードを完全に外し、ボニフェイスのゴールをお膳立てした。さらにホフマンのゴールで追加点を奪うと、締めとなったのは交代のフロジェク。後半だけで4得点を決める。
試合を通して保持でリズムを作ること、それでいて中央にパスを差し込みながら狭いスペースを壊しにいくことを怠らなかったレバークーゼン。納得の大勝でダルムシュタットを寄せ付けなかった。
ひとこと
ジャカの司令塔ぶりには舌を巻く。やっぱりこの人はすごい。
試合結果
2023.8.19
ブンデスリーガ
第3節
レバークーゼン 5-1 ダルムシュタット
バイ・アレナ
【得点者】
LEV:21′ 61′ ボニフェイス, 49′ パラシオス, 67′ ホフマン, 83′ フロジェク
DAL:24′ ヴィルヘルムソン
主審:スヴェン・ヤブロンスキ