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「層を厚くするための脳内編成会議」〜川崎フロンターレ 2024 編成展望

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層が薄いとは?

今の川崎のスカッドについて思いを巡らせてみる。そんなチャレンジ記事。

川崎は層が薄いとよく言うが、層が薄いとはなんじゃろかということを考えている。最大出力値が低いだけなんじゃないのという気もするし、それは層が薄いではなく弱いだけではという感もある。そもそもリーグとACLを両立したチーム、歴史上あったっけ?ならみんな層が薄いのでは?という気もする。

まぁ、リーグ戦ではたっぷり苦しんだのでスカッドに足りないところがあるのは確かなのだけども、せっかくなら今の川崎にどういう人が欲しいんだ?みたいな観点から補強の展望をあぶりだしてみたい。一応、4-3-3をメインシステムとする形は変えない前提とする。

テーマ①
層が薄いのは「プレータイムが長い選手のクオリティのせい説」

今季の公式戦での出場時間が3000分をオーバーしているのは山根(4184分)、脇坂(3525分)、家長(3348分)、登里(3037分)、ソンリョン(3030分)、橘田(3021分)、大南(3008分)の7人。脇坂、橘田はだいたいレギュラーだったけど、序盤は序列でベンチ外の時期もあった。大南は課題を抱えながらそれを改善して走り切った選手。

それ以外の選手は軒並み30歳以上。唯一の4000分台の山根も今年30歳。山根と先に名前を出した選手以外の3人(ソンリョン、家長、登里)はクオリティを見せつつも去年よりできることが増えていたかというと怪しいところ。具体的にはプレーで不調の時期が昨シーズンよりも長くなっている感がある。

つまり、今のチームにおいては働き盛りの選手の中に山根(とギリ脇坂)以外に明確に通年稼働はおらず、全体的な高齢化によるクオリティ低下はありえそうな話である。

    レギュラーの選手のプレータイムが特に伸びなかったのはやっぱり怪我人が多いポジション。CF、LWG、LCBの3つが2023年の川崎には当てはまる。車屋(2134分)、ジェジエウ(573分)、ダミアン(1178分)、マルシーニョ(1674分)は期待されているプレータイムをクリアできなかった感がある。

気になるのは車屋。キャリアを通して年間公式戦でのプレータイム3000分をクリアしたのは3回。2017~2019年の3年間であり、2020年以降で2500分を越えた年はない。よって、谷口がいないせいで目立っただけで彼自身は平年通りのプレータイムだったりする。

接触以外の負傷も少なくない車屋には来季もプレータイムを期待するのはひょっとすると難しいのかもしれない。山村(1952分)も大幅にプレータイムは増えないだろう。ジェジエウは大怪我なので来季どうなるか読めないし、万全だとしてもCBで最も現状でプレータイムが期待できる大南と同じ右専用機っていうのがなかなか難しい。

現有戦力でCBの問題を解決するなら高井になるだろう。補強なら左のCBで2000分以上のプレーに耐えうるのが一つの目安になりそう。高井のプレータイムを差し引いても置く価値のある選手。その場合はCBが田邉を含めて7人になるから1人か2人は売ることになるだろう。

補強候補①→2000分以上のプレータイムが期待できる左のCB(優先度:低~中)
→丸山祐市✅

 CFは狙いたいターゲットがより明確である。35歳以上のベテランと25歳以下の若い選手しかいない。ダミアンと小林のベテラン勢は怪我がちだった。ダミアンに比べれば小林は通年で稼働しているイメージがあるかもしれないが出場試合数では2試合しか違わず、プレータイムは300分ほどダミアンの方が多い。

 そもそも小林のプレータイムは859分であり、これは大島と100分も差がない数字である。得点自体は終盤のオープンな展開で駆け引きはしやすくなっているし、外国籍選手を相棒とした2トップやWGから得点に絡むことはできている。本人はもっとやれた感があるかもしれないが、限られたプレータイムでも持ち味は出ている。

 ただ、レビュー記事でも書いたように今の川崎にはCFにロングボールを収める能力を求める嫌いが強く、この部分に関しては小林の衰えを感じざるを得ない部分と言わざるを得ない。よって、今季託されたジョーカー起用から大幅にプレータイムが増えるかは怪しい。もっとも、この部分に関しては宮代と山田の両名にもいえる部分。いずれも現状では1トップとして先発させるには難しい部分があるといえるだろう。ゴミスは1トップとしては十分だが連戦起用ができるかは不透明で、1試合でのプレータイムも60分以上はイメージしにくい。

 正直、日本人で十分なプレータイムが期待出来て、かつ川崎に来てくれる選手でこの役割を担える人はいなそうなので、狙い目になるのは基本的には外国籍選手になるはず。できれば小林と宮代の中間くらいの年齢の選手。得点は取れればもちろんいうことなしだが、WGをサイドで使うことで得点力アップのやり方は出来そうなので、基本的には前進の役割を担えることの優先度が高い選手が理想か。

補強候補②→26~30歳の外国籍CF(優先度:高)
→エリソン✅

 WGは現状のスカッドで言えば瀬川、宮代、小林、遠野とマルチで回すことができる。来季の頭には間に合うかわからないが、宮城のレンタルバックも発表されている。高卒3年目になる永長にもそろそろ競争に入ってもらいたい。

   少し、マルシーニョに細かい怪我が増えているのは気にはなるが、ほかにも補強箇所があることを踏まえれば、先に名前を挙げたマルチの選手のうち、2人が退団した時以外は考えなくてもいい気がする。もし補強をするのであれば現状のスカッドに足りているストライカー的WGよりも大外で勝負できるタイプだろうか。

もっとも、仮に家長がいなくなるのであれば緊急度は大幅に引きあがる。J1でレギュラー起用が期待できる即戦力級を引っ張ってくる必要があるだろう。

補強候補③→大外で勝負できるWG(優先度:低)
→宮城天✅
補強候補④→家長退団が起きた場合の右WG(優先度:高)

テーマ②
層が薄いのは「そのポジションの第一人者のクオリティ不足のせいだよ」説

 このテーマに当てはまりそうなポジションはLSBとGKか。GKは単純に年齢よりもスタイルとしてどこを突き詰めていくかが気になるところである。ソンリョンは日進月歩でボール保持がうまくなっているとは思うが、チームが求められる進化のスピードと比べてどうか?という点に関しては怪しい部分があるのも確かである。

 今季の第2GKとして機能した上福元は年齢的に純粋なソンリョンの後継として考えるのは難しいが、足元の使えるGKと裏のカバーリングの有用性は十分に提示したと思う。とはいえ、ビッグマッチにおけるセービングの安定感に関してはソンリョンに助けられた部分も多く、ACLのノックアウトラウンドが控える状況でスタイルを広げていくことと大一番での安定感のどちらを重視するのかは難しい。ACLのノックアウトラウンドが続くうちはソンリョンをベースとした継続路線をベースに、終了後に上福元と保持傾倒するトライを行い、最後にどっちか決める!とかでもいいのかもしれない。

 個人的にはこの冬に積極的に動く必要は現状では感じないポジション。シュミット・ダニエルは面白いかもしれないが、ベルギー国内での移籍が濃厚とのこと。現状のスカッドを進んで崩す必要はないと思う。

補強候補⑤→何かがあった場合のGK(優先度:低)

 LSBは2023年に登里を佐々木が徐々に追い越す曲線を描くイメージを持っていたサポーターが多かったはず。序盤戦はまさにその輝きを見せていたのだが、要所でのミス、ビルドアップの貢献度、そして怪我によって佐々木が思ったようなカーブが描けなかった感がある。出番がなかった理由の半分は怪我、半分は序列というイメージである。

 そうこうしている間にこのポジションは三浦の獲得が決まった。登里とはタイプが違うが、大外レーンで勝負できるSBとして期待は大きいはず。ゲームメイクの部分を登里から吸収してほしい。佐々木にとっては下の学年の補強をされたこと自体が悔しい状況。川崎での勝負の1年となるだろう。

補強候補⑥→登里をプレータイムで上回れるLSB(優先度:中)
→三浦颯太

テーマ③
層が薄いのは「レギュラーとそれ以外の実力差のせいだよ」説

 3センターがこのテーマに当てはまる。シミッチ不在となった現状のスカッドでは4番手以降の選手がこのポジションに台頭してくるイメージがわかない。

言い換えればレギュラーがある程度盤石のポジションといえるが、来季は週2がベースのシーズンであることと、このポジションの強度がかなり今の川崎の勝敗に直結することを踏まえればこのポジションの補強は欲しいところ。

 大卒ルーキーで早期フィットが見込めそうな山内や高卒2年目の大関にも期待がかかる分読めない要素は多いが、ACLのノックアウトラウンドが早い段階にくるチーム事情を考えれば、投資をしてもいいポジションだといえるだろう。

   候補は今の脇坂や瀬古に代わってレギュラーを張れそうな選手。今報道されている西の彼はまさにここに当てはまりそう。もう1つはシミッチの代役をスライドするイメージ。できれば奪った後の一本目のパスを大事にできるサイズのあるアンカーだ。

補強候補⑦→現在の3センターと均質的な役割が期待できる万能型MF(優先度:中)
→山本悠樹,パトリック・ヴェロン✅
補強候補⑧→サイズがありゲームメイクができる外国籍アンカー(優先度:中)

→ゼ・ヒカルド✅

テーマ④
「この冬に層が厚くなるとは限らないよね」説

 出会いもあれば別れもあるんだ。脇坂の代役のイメージとしては上の補強候補⑦と⑧を両取りする感じで補っていく形になるだろうか。

山根の代役のところは逆サイドで大外アタッカータイプの三浦のプレータイムが増えるのであればCB色が濃い選手でもいいかもしれない。ボールプレイヤーはウキウキするけど対人強度は超大事。特に山根が上手だった逆サイドからのクロス対応はマストで備えて欲しいスキルである。

補強候補⑨→脇坂退団時のMF(優先度:高)
補強候補⑩→山根退団時のRSB(優先度:最高
)
→ファンウェルメスケルケン際✅

 という感じでつれづれなるままに思いついたことを書いてみた。10人とるとは思ってないし、とればとるだけ別れもある!だらっと書いてみて、具体名を絡めながらこういう話を延々とする配信をやりたいなという気持ちになりました。おしまい。

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