強度を上げるセルタをいなし切ったジローナ
ホームのセルタは5-4-1できっちりとリトリートがベースになる立ち上がり。ジローナがボールを持つターンが増える立ち上がりとなった。ジローナは前に人数をかける形を作る必要がある。その割にはミゲルの動きはいつもよりも控えめだったように思える。その分、活発だったのはCH。縦関係になり、前の担当となっていたエレーラが前から出ていく形だった。
もう一つ、ジローナがいつもと異なっていたのは右サイドでの攻めが多めだったこと。右サイドのコウトがドリブルしながら敵陣に入りつつ、ドリブルで味方の抜け出すタイミングを図る。コウトはセルタが保持に回ったタイミングでのサンチェスへのプレスという点でも前向きなベクトルが目立つ前半となった。
しかしながら、それでも決定的な仕事をしたのはいつも通り左サイド。サヴィーニョとミゲルという鉄板の縦関係を活かす形からサイドの角度のあるところから抜け出したポルトゥが先制ゴールをゲット。
このシーンのようにジローナは左右のハーフスペースの抜け出しからのチャンスメイクが増えていく。先制点は直接シュートだったが、それ以降は折り返しがメインでセルタのゴールに迫っていく。
セルタは時折プレスにいくが、押し上げへの効果は限定的。39分にドゥガンコフが単騎プレスに成功するまではなかなか自分たちのペースを作ることができなかった。それでもプレスからのロングボールを跳ね返すところからのチャンスメイクは時間の経過とともに少しずつできるようになっていた。
後半はそんなセルタがボールを持つスタート。ナローなポジションを取る前3人へのダイレクトな展開をペースに押し込みを狙う。プレッシングに出ていく頻度も前半よりもアップ。高い位置からジローナに圧力をかけていく。
ジローナはこのプレスにうまく対応したように見えた。サイドアタッカーを使いながら堅実な陣地回復でセルタが押し込むフェーズ一色になることを防止。対等に渡り合う形で時計の針を進めていくことに成功した。
80分の交代で4バックに移行したセルタだったが、最後までジローナは跳ね返しに成功。前半の先制点をきっちり守ったジローナがクリーンシートでの逃げ切り勝利を達成した。
ひとこと
尖り方としては物足りなかったけど、得点のところできっちり仕事をしたジローナの左サイドはさすがであった。
試合結果
2024.1.28
ラ・リーガ
第22節
セルタ 0-1 ジローナ
エスタディオ・デ・パライードス
【得点者】
GIR:20′ ポルトゥ
主審:メレーロ・ロペス