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「Catch up J1 League」~2024.4.12 J1 第8節 柏レイソル×浦和レッズ ハイライト

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強度の高い柏の4-4-2を破れなかった浦和

 試合は高い位置の柏のプレッシングが目立つスピードとなった。4-4-2で浦和のバックラインにプレスを躊躇なく噛み合わせていく仕組み。浦和はシュートパスで抵抗しようとしたが、ビルドアップはバタバタ。佐藤、グスタフソン、伊藤、ホイブラーテンなど多くの選手にミスが目立ち、柏のカウンターのきっかけになってしまう。

 柏はビルドアップでも優位に。浦和のプレスは4-3-3からIHが1列前に上がる4-4-2シフト。しかしながら、この形への伸縮は少しぎこちなさがある。前線へのプレスと後方のコンパクトさの維持のどちらもやや中途半端。それに加えて、この日の浦和は少しバックラインの判断にまずい部分があり、ライン間でカウンターの縦パスを受ける柏の前線に対して後追いになる対応が見られた。

 ややコンパクトネスが欠けていた浦和の守備に対して、柏は前線4枚の運動量を中心にリトリートとハイプレスを使い分け。浦和の攻撃を外循環に誘導する。柏を手前に引き寄せながらボックス内に入っていきたい浦和だが、30分にアンカーのグスタフソンが伊藤の助けを利用してボックス内に侵入する動きが出るまでクリティカルなチャンスは待つ必要があった。

 時折スペースを開けてしまう浦和の守備に対して、柏は左サイドの裏とライン間への縦パスを織り交ぜながら進撃。浦和は保持でも狭いスペースからの脱出ができずに苦戦。ハーフタイムのスコアは0-0でも内容はやや柏が推していたと言っていいだろう。

 ハーフタイムを挟み、浦和は前後分断気味なことを割り切るプランにシフトしたように見える。前線はロングボールを受けながらバックラインに突っかける動きだしを複数人が見せるように。右の大外の石原が高い位置を取っていたことを見ると、それなりに設計感が強い変更なのだろう。

 この日の柏は蹴られる前にプレスを賭けていく方針。強気のスタンスでガンガンプレッシャーをかけていく。

 両チームとも選手交代は印象的だった。浦和の中島投入はアタッキングサードの攻め手増強だろう。松尾の裏抜けのセカンドを中島が拾い、そのまま波状攻撃という形に持って行けそうだったシーンは交代の狙いっぽいシーンだった。

 一方の柏の新戦力は木下。こちらはロングボールのターゲットを前線におく。投入直後に警告を受けてややピンチだった木下だったが、右サイドからのクロスに合わせて先制点をゲット。途中交代からスコアを動かす。浦和の守備は押し込まれた時のボール回しに対するリアクションの遅さと、人数はいるのにマーカーが整理できていないクロス対応のコンボが失点を呼んでしまった感がある。

 最後まで柏はプレッシングで強度を落とさず。興梠投入で2トップに移行した浦和に反撃を許さず、柏は先制点での逃げ切りに成功した。

ひとこと

 献身的な前線の守備とカウンターが両立している柏は見事。浦和の守備のリトリート時の強度は川崎に似た脆さを感じた。

試合結果

2024.4.12
J1リーグ
第8節
柏レイソル 1-0 浦和レッズ
三協フロンテア柏スタジアム
【得点者】
柏:72‘ 木下康介
主審:福島孝一郎

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