オープンでもクローズでもこじ開けられずにスコアレス
ボール保持がベースになっているのはアウェイのブライトン。ブレントフォードは5-3-2でブロック守備を組んで自陣でまずは構える形である。
というわけでまずは2トップ脇から突っついていくブライトン。グロスが左サイドに流れることで組み立ての主役となっていく。外一辺倒になってしまうとインサイドに高さがないし、大外で1枚を剥がすことができない状況だと押し込む状況を壊すのは難しい。
だが、インサイドにジョアン・ペドロが帰ってきたことでパスワーク自体は非常に滑らかに。ララーナとグロスもいたことによりパスワークのリズムという意味では十分にいい時期のクオリティになってきた感がある。しかしながら、ブレントフォードの守備のブロックは非常に強固。なかなかこじ開けることは難しい。
さらにはブレントフォードは自陣からの縦パスを繋いで敵陣まで繋ぐことができる。ロングボール一本というイメージはあるかもしれないが、この日はライン間を繋いで起点を作ることよりオープンな状況を2トップに受け渡すことができていた。この縦に出ていくシャープさにより、ブレントフォードは構えて守る自信が出たことだろう。
ブレントフォードはプレッシングでもブライトンを引っ掛ける成功体験を経験したことで徐々にプレスを強化。これに伴って展開はオープンな状況に。だが、それでも試合は動かず前半はスコアレスでハーフタイムを迎える。
ブライトンはプレスのラインを上げて勝負に出た後半。これに対して、ブレントフォードはコンパクトなライン間の繋ぎからの前進で対抗。リバプール戦と同じく、この辺りはブライトンの守備ブロックのコンパクトさの欠如が目立つこととなっていた。
保持でも解決策が見えないブライトン。特に逆サイドが見えないことが多く、同サイド圧縮が大好物のブレントフォードにとってはこうした狭いスペースをこじ開けようとするブライトンのスタンスはありがたいものだったと言えるだろう。
押し下げたケースにおいてはブロックの外から殴れるスーパーが武器がないブライトン。よって、ブレントフォードが強気なプレスで作り出すオープンな展開はチャンスメイクという観点ではむしろありがたいという感じだろう。
ブライトンは87分に決定機を迎えるが、これを沈めることができず。苦戦が続くブライトンに訪れた千載一遇のチャンスを逃してしまう。同じく強気に出ていったブレントフォードも最後までゴールを生み出すことができず、試合はスコアレスで試合を終えた。
ひとこと
ともにらしさはあったけどもネットを揺らせず。ただ、仕上げのフェーズはクオリティがもう一つという感じだろうか。
試合結果
2024.4.3
プレミアリーグ 第31節
ブレントフォード 0-0 ブライトン
ブレントフォード・コミュニティ・スタジアム
主審:アンディ・マドレー