鈴木のセーブで踏ん張ったシントトロイデンが逆転勝利を収める
代表ウィーク中に見た方がいい試合はあるか?と聞かれたら、この試合だ!と返事が来たので初めてこのサイトでベルギーリーグの記事を書くことにチャレンジすることになりました。
というわけで日本人が多く所属するシントトロイデンを初レビュー。CLなどで実績十分のクラブ・ブルッヘとのホームゲームである。
シントトロイデンはショートパスベースのビルドアップ。GKを挟むようにCBが立ち、4バックのような可変からの前進を目指す。右サイドはポジション交換が多め。WBのアナノウがインサイドに入る形を取るなど、人の入れ替わりに積極的。クラブ・ブルッヘの激しいプレスを前にショートパスで解決策を探る。
一方のクラブ・ブルッヘは4-3-3ベース。中盤のポジションの入れ替えはあったが。シントトロイデンよりは控えめ。人を入れ替えるとしても全体の陣形のバランスを維持したままのトライになることが多かった。
ビルドアップに違いが見える両チームの戦いはプレスの成功で動く。成功したのはアウェイのクラブ・ブルッヘ。3トップがプレスで追い込む形を作り、最後に決めたのはユトグラ。シントトロイデンは4バック式のビルドアップの流れからゴトーのパスがズレたところから失点。バン・ヘルデンの対応もかなり軽かった。
追いかけたいシントトロイデンだが、アタッキングサードのガチャっと感をなかなか脱することができずに攻撃ができない。中盤に差し掛かったあたりから広げながらワイドで勝負を仕掛けるプランがはまるように。アタッキングサードに迫る形が少しずつ増えていく。そうしている間にも降りかかってくるクラブ・ブルッヘのシュートは鈴木が跳ね返ることで粘っていた。
後半も引き続き強気の勝負に出て行けているシントトロイデン。オルドニエスからの単騎プレスに成功したザヒロレスラムがあわやゴールというシーンを作り出す。
勢いに乗るシントトロイデンは先制点をゲット。ストゥッカーズの美しいサイドチェンジから折り返してアシストを決めたのは小川。大きな展開をきっちり活かす形でザヒロレスラムのゴールをお膳立てする。
以降は少し大味な展開が続く。クラブ・ブルッヘにもチャンスを迎える時間もあったが、藤田やカヤの個人の強引なドリブルが目立つなど、構造よりも局地的なデュエルが頻発する流れに。
カヤのボックス内への突撃が招いたPKは仕留めることができなかったシントトロイデンだったが、終了間際にコイタが決勝ゴールをゲット。その後はきっちりと5-4-1で守り切り、クラブ・ブルッヘ相手に逆転勝利を決めた。
ひとこと
シントトロイデンは初めて見たのだけどもフィンクが保持ベースで踏ん張っているのを見ると懐かしい気持ちになった。
試合結果
2024.3.17
ベルギー・プロ・リーグ
第30節
シントトロイデン 2-1 クラブ・ブルッヘ
大王わさびスタイエンスタジアム
【得点者】
STVV:59′ ザヒロレスラム, 85′ コイタ
BRU:6′ ユトグラ
主審:ケビン・ファン・ダンメ