苦戦を強いられながらも最終節に望みをつなぐ
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昨年、アーセナルの優勝の夢が止まった37節は今年も鬼門。有観客では2006年を最後に勝利していないオールド・トラフォードを越えなければ20年ぶりのリーグタイトルは見えてこない。
今季1番の苦しい陣容と言っていいユナイテッドに対して、アーセナルは高い位置から積極的に攻めていく。右サイドのサカを中心に即時奪回を効かせて波状攻撃に出ていく。
しかしながら、ユナイテッドも反撃に。サカの背後のダロトへのオナナのロングボールを起点に擬似カウンターを発動すると、ここからスピードアップして敵陣に入っていく。
ハイプレスが機能しないアーセナルは思ったように主導権を握ることができないスタートとなったが、ユナイテッドのミスに漬け込む形で先制。ロングキックのミスからラインをあげ損ねたカゼミーロのところを生かしてハヴァーツが右サイドを破るとトロサールがゴールをゲット。アーセナルが試合を動かすことに成功する。
ハイプレスを強めるユナイテッドに対して、アーセナルはDF-MFの背後にパスを差し込むことでひっくり返しての2点目を狙う。しかしながら、ユナイテッドもアムラバトの躍動から中盤より前でカウンターを潰すことに成功。アーセナル相手にガルナチョを生かしたファストブレイクからゴール前に進んでいく。アーセナルのリトリートが間に合ってしまうと、攻め手がなかったユナイテッドにとってはこのファストブレイクは生命線だった。
後半も前半と陸続きの内容。敵陣からプレスを仕掛けていくユナイテッドに対して、なかなか効果的にボールを動かすことができない。
押し込むことができればサカを軸とした右サイドからゴールに迫ることができるアーセナルはハヴァーツへのロングボールを生かしたセカンド回収という安全策にシフト。試合をフラットに引き戻していく。守備で後手に回っていた右サイドはサカの負傷交代を機にジェズスを入れることで蓋。マルティネッリという速攻の武器も投入し、後方を固めて少ない人数での攻撃完結を意識した陣容に変化する。
後半頭はガルナチョを軸としてゴールに向かうことができていたユナイテッドだったが、時間の経過に伴うガス欠と後方を固めるアーセナルを前に徐々に攻め手がなくなるように。アーセナルは苦しみながらも鬼門越えに成功。ユナイテッドファンが押し寄せるオールド・トラフォードを17シーズンぶりに攻略し、再び暫定首位を取り返した。
ひとこと
プレッシャーのかかる状態での鬼門突破は見事。
試合結果
2024.5.12
プレミアリーグ 第37節
マンチェスター・ユナイテッド 0-1 アーセナル
オールド・トラフォード
【得点者】
ARS:20′ トロサール
主審:ポール・ティアニー