役者と守護神の活躍でウルグアイが3位を確保
EUROでは存在しない3位決定戦が存在するのがコパ・アメリカ。ウルグアイは割とここまでのレギュラーを踏襲する一方でカナダは準決勝で負傷したデイビスをベンチに置くなど、一部選手を入れ替えての対戦となった。
準決勝同様にウルグアイはトップのヌニェスを軸に同サイドに追い込むようなスタート。カナダはこれを交わして縦に差し込むコースを探す形で保持を進めていく。ということでどちらかといえばボールを持つのはカナダというスタート。ただし、ウルグアイも縦にパスが入ればそこから一気に加速。中央に激しく潰しあう展開で立ち上がりにいきなりデ・フーゲロールズに警告が出るバチバチとした序盤戦となった。
しかし、先制点は熱い展開の割にあっさりと。CKからベンタンクールが仕留めて早々にウルグアイがリード。だが、カナダもセットプレーからすぐにコネがアクロバティックなシュートを記録し、あっという間に同点に追いつく。
以降は直線的な攻撃の応酬が目立つように。ウルグアイは幅こそかなり狭いながらサイドの裏抜けを差し込むことでカナダのDFラインの背後を襲う。ポゼッションで動かしてくるカナダに対してウルグアイは異なる形からの反撃を狙う格好だ。
だが、カナダもスピーディーな攻撃のフィーリングは悪くない。サイドにギャップが出来たらどんどんゴールを狙ったクロスをつけることでゴールに向かっていく。総じて、時間の経過と共に直線的な動きが増えてくる展開となった前半だった。
後半は両チーム交代を使いながら選手のプレータイムをマネジメントする流れに。ウルグアイは主力を下げる一方でカナダは後半に主力組が登場するなど傾斜のかけ方には両チーム違いがあった。
前半に続く縦にスピーディーな展開でよりクリティカルな攻め筋を見せることが出来たのはカナダ。抜け出しのチャンスの精度は上で、互いにゴール前のシーンが増える中でより相手を脅かす。しかし、準決勝に続きロシェがファインセーブでゴールを守り、カナダの勝ち越しゴールを許さない。
それでもこの日絶好調のコネの持ち上がりからウルグアイのガタガタの迎撃を崩すとこぼれ球をデイビッドが仕留めてついにリードを奪うことに成功。ウルグアイは守備の迎撃の遅れが致命傷となった。
一方のウルグアイの主役はスアレス。右サイドの攻撃に絡む形から崩しに参加することで60分付近から少しずつテンポを引き戻す。決定機を掴めなかったシーンでは悔しい準決勝の再現かと思われたが、最後にきっちり決めるのは役者。2試合分の悔しい思いを晴らすゴールでウルグアイが追いつく。
PK戦ではウルグアイが勝利。守護神・ロシェに3位に導かれたウルグアイが勝利でコパ・アメリカを去ることとなった。
ひとこと
スアレス、最後は役者だった。
試合結果
2024.7.13
コパ・アメリカ 2024
3位決定戦
カナダ 2-2(PK:3-4) ウルグアイ
バンク・オブ・アメリカ・スタジアム
【得点者】
CAN:22’ コネ, 80’ デイヴィッド
URU:8‘ ベンタンクール, 90+2‘ スアレス
主審:アレクシス・エレーラ