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「地獄の入り口にはしない」~2021.2.2 プレミアリーグ 第22節 ウォルバーハンプトン×アーセナル プレビュー

目次

Fixture

プレミアリーグ 第22節
2021.2.2
ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(14位/6勝5分10敗/勝ち点23/得点21 失点30)
×
アーセナル(10位/9勝4分8敗/勝ち点31/得点26 失点20)
@モリニュー・スタジアム

戦績

近年の対戦成績

図1

直近10戦でウルブスの2勝、アーセナルの5勝、引き分けが3つ。

ウルブスホームでの対戦成績

図2

直近10試合でウルブスの1勝、アーセナルの8勝、引き分けが1つ。

Head-to-head from BBC sport

・ウルブスは78-79以来のアーセナル戦シーズンダブルを狙う。
・アーセナルは直近10試合のウルブスとのアウェイゲームに8勝(D1,L1)
・これがトップリーグで100試合目の対戦。アーセナルが45勝でウルブスの27勝をリードしている。

スカッド情報

【Wolverhampton Wanderers】

・ライアン・アイト=ヌーリは鼠径部のケガで出場は微妙。
・3試合ケガで欠場が続いているロメイン・サイスは当日評価。

Arsenal

・ピエール=エメリク・オーバメヤンはスカッド復帰予定。
・マンチェスター・ユナイテッド戦で頭部の負傷を負ったアレクサンドル・ラカゼットも起用可能の見込み。
・お尻の負傷をしたブカヨ・サカとふくらはぎの負傷をしたキーラン・ティアニーは出場が微妙。

Match facts from BBC sport

Wolverhampton Wanderers

・リーグ戦、8試合未勝利中(D3,L5)
・敗れれば2018年11月以来のリーグ戦ホームゲーム3連敗。
・直近14試合のリーグ戦でクリーンシート1つだけ。
・今季21試合のリーグ戦で無得点が7。あと1つで19-20のシーズン全体に並ぶ。
・無得点に終わればリーグ戦3試合連続となり、2014年のチャンピオンシップ時代以来のこととなる。
・通算250試合目のプレミアリーグでの試合(W69,D68,L112)

Arsenal

・直近のリーグ戦で7試合負けなし。うち5試合が勝利。
・2016年11月以来のアウェイでのリーグ戦4連勝を狙う。
・アウェイでの直近3試合は8得点1失点。
・今季20失点でこれより少ないチームはマンチェスター・シティのみ。
・公式戦直近8試合で6つのクリーンシート。
・アレクサンドル・ラカゼットは直近3試合のアウェイでのプレミアリーグ出場でいずれも得点を決めている。

予想スタメン

画像3

展望

■ブロック守備攻略に苦しむウルブス

 前回のウルブス戦はアーセナルに異変が見られた試合だった。内側に起点を作ることを怠り、大外の同サイド攻略に終始。高さもないのにハイクロスにこだわり、跳ね返され続ける。そんな状況が続いた試合であった。思えばこれが地獄の始まり。今のところ今季の底であるトッテナム戦やバーンリー戦につながる。

 しかし、今相手のブロックに対して苦しんでいるのはむしろウルブスの方。相手の撤退守備に対して、中央で起点を作れずに攻め手を見出すことができていない。サイドにおいてもオフザボールの動きに乏しく、ボールを引き出すことができず。結果として、ネトやポデンスのような突破力のある個人に頼ってしまう。ただし、彼らからしても人垣をかき分けなければシュートまではたどり着かないという状況に。そうなるといくら質が高い彼らとて苦しい。

 アーセナル戦で負傷したラウール・ヒメネスの不在(少しずつ回復しているようで何より)によりアバウトなクロスも効果が薄くなってしまっている。代役のファビオ・シルバは奮闘しているものの、絶対的な存在とはいいがたいし、冬にやってきたウィリアン・ジョゼもまた時間はかかりそうである。

 同サイドのブロック守備における手当ても上がるクロスもアーセナルの直近の得意分野。マンチェスター・ユナイテッド戦のクオリティを維持できるのならば問題なく守れるように思う。

■チェルシー戦の再現があるならば

 だとするとウルブスで怖いのはやはりブロック守備を主体としたロングカウンターでの攻勢。クオリティの高いアタッカーたちに少ない枚数でゴールまでとなるとこのやり方が一番手っ取り早い。今季イマイチ調子の出ないアダマ・トラオレもアーセナル戦では躍動していた。

 ブロック守備の手法は直近で言えばチェルシー戦のやり方を踏襲するのではないだろうか。チェルシーに対してのブロック守備の特徴は降りる動きを見せる選手についていかなかったこと。深追いをせずにラインを上げないことでラインが乱れるのを防いでいた。

 となるとアーセナルとしてはどうすればいいか。ウルブスは最終ラインの深い位置に常に張り付いているわけではない。というわけでラインを下げる動きを先に来させるのがベターだろう。まずは裏をとり押し下げる、そして生まれたマイナスのスペースを使うイメージである。

 したがって速いクロスの精度に長けているサカとティアニーの復帰は待ち望まれるところ。彼らがいればウルブスがラインを下げたことで生まれたスペースをうまく活用できる。

 気掛かりなのはそもそも前線の飛び出しで相手を動かせるかどうか。フィードにシンプルに競り合ったり、足元へのパスばかり要求するようではウルブスの思うツボ。彼らの得意な対人ではなくスペース管理の駆け引きに持ち込んでいきたいところだ。

 前回の対戦ではここから暗いトンネルが続いてしまったアーセナル。前節の無得点を払しょくし、再び上位進出の狼煙をあげることができるだろうか。

【参考】
https://www.bbc.com/sport/football/premier-league

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