歴史的な勝利で歓喜爆発のジョージア
スペインとともに首位通過をすでに決めているポルトガル。大幅なターンオーバーでこれまで起用していないメンバーを使い、ここは消化試合の様相である。
突破のかかったジョージアは当然シリアスモード。前節と同じく5-3-2でシャープに構えてポルトガルのポゼッションを迎え撃つ。
この試合のジョージアの守備はとても良かった。3-2ブロックの外を回すようにボールを動かすポルトガルに対して、ジョージアはスライドしながら同サイドへの圧縮を敢行。特に左のCBのドバリが前に出ていく姿勢がとても良かったし、周りも1人の選手がチャレンジするのにスライドして陣形を埋めていたのが印象的だった。
ポルトガルはネトとコンセイソンが大外を取ることで外からつっつく攻撃を仕掛けていきたいところ。だが、先に述べたようなクリーンな追い込み方でなかなかいい形でボールを持つことを許してもらえない。
さらにジョージアはミスをついてゴール。アントニオ・シウヴァのパスミスを逃さなかった2トップが一気にポルトガルのゴールを陥れることに成功する。
これ以降もカウンターで鋭さを見せるジョージア。さらには自陣からのポゼッションでも落ち着かせる場面もあり、ジョージアは攻撃に回っても見どころのある展開となる。
ポルトガルはダニーロがバックラインから保持の舵取りをしつつ、中央のルートを開拓しようとするが、中央のブロックに致命的なダメージを与えることはできず。試合はジョージアのリードでハーフタイムを迎える。
後半も保持から勝負をするポルトガル。ジョージアもミカウタゼがイナシオの背後をとるなど右サイドからのキャリーで動かしていく。
すると、再びアントニオ・シウヴァのミスがでたポルトガル。軽率なタックルでロボシヴィリにファウルを犯してしまい、PKを献上。これを仕留めたジョージアがさらにリードを広げることに。
引き続き勝負をかけて行くポルトガル。右サイドはセメドの加勢やジョッタの登場で定点性を崩しての攻撃に出ていったが、外側でも揺さぶることができず、インサイドでは堅い守備に阻まれ続けてしまう。
ドリブルで着実に時間を作ることも成功したジョージアは確実に時計の針を進めてリードをキープ。ノックアウトラウンド進出を決めるタイムアップの笛はまさに優勝を決めるような大騒ぎのスタートの合図。ジョージアが歴史的な勝利を挙げて次のラウンドに駒を進めた。
ひとこと
ブロック守備と敵陣で時間を作る能力の両面でジョージアは高いクオリティを示した。
試合結果
2024.6.26
EURO 2024
グループF 第3節
ジョージア 2-0 ポルトガル
アレナ・アウフシャルケ
【得点者】
GEO:2′ クワラツヘリア, 57′(PK) ミカウタゼ
主審:サンドロ・シェーラー