Fixture
プレミアリーグ 第19節
2021.1.18
アーセナル(11位/7勝3分8敗/勝ち点24/得点20 失点19)
×
ニューカッスル(15位/5勝4分8敗/勝ち点19/得点18 失点27)
@エミレーツ・スタジアム
戦績
近年の対戦成績
直近10戦でアーセナルの9勝、ニューカッスルの1勝。
アーセナルホームでの対戦成績
直近10戦でアーセナルの9勝、ニューカッスルの1勝。
Head-to-head from BBC sport
・直近15試合のプレミアでのニューカッスル戦においてアーセナルは14勝。2018年4月のアウェイでの敗戦以外は負けていない。
・ニューカッスルはアーセナルホームでのリーグ戦において2010年の1-0の勝利以降8連敗中。
・9日前にFA杯3回戦で対戦。アーセナルがホームで2-0でニューカッスルを下している。
スカッド情報
【Arsenal】
・キーラン・ティアニーには復帰の可能性。
・パブロ・マリは軽微な負傷で離脱。
・ガブリエル・マルティネッリは起用可能。
【Newcastle United】
・ジャマール・ラッセルズには2か月振りのリーグ戦出場の可能性。
・アラン・サン=マクシマンも11月のコロナウイルス感染以降の出場に迫っている。
・ジャマール・ルイス、フェデリコ・フェルナンデスは当日評価。
・ライアン・フレイザーは退場による出場停止。
Match facts from BBC sport
【Arsenal】
・クリスマス以降の4試合で10ポイント。
・無失点なら2009年2月以来の公式戦5試合連続のクリーンシート。
・直近6試合の月曜のホームのリーグ戦で全勝。直近の勝利は2019年4月のニューカッスル戦。
・エミレーツでのリーグ戦4敗は10-11に並ぶクラブレコードタイ。これ以上敗れたのはハイバリー時代の94-95以来のこと。
・7試合のリーグ戦無得点はすでに昨季に並んでいる。8試合になれば直近5年でもっとも無得点試合が多いことに。
・ピエール=エメリク・オーバメヤンは直近3試合のニューカッスル戦の出場でいずれも得点を挙げている。
【Newcastle United】
・リーグ戦でウェストブロム相手に勝利した12/12以降の公式戦8試合で勝ちなし(D2,L6)
・直近6試合の公式戦で得点を取ったのは1試合のみ。
・年始のリーグ戦3試合連続で敗れれば1989年以来。
・2016年4月以来のアウェイのリーグ戦5連敗中。
・直近9試合のロンドンでの試合で5勝。それ以前の20試合では2勝のみ。
・スティーブ・ブルースは17試合のアーセナル相手のアウェイゲームに勝ったことがない(D4,L13)
予想スタメン
展望
■追試課題は苦しむニューカッスル
基本的にはクリスタル・パレス戦と似た展開になるだろう。アーセナルがボールを保持し、相手チームがブロックを構える展開である。相手のフォーメーションはいくつか考えられるが、おそらく4-4-2か5-4-1のどちらかが有力。
アーセナルとしては撤退4-4-2を攻め落とせなかったクリスタル・パレス戦の追試ということになる。そもそも、その試合を紐解けば後半での失速が引き分けの大きな要因。したがって、その直前のFAカップでのニューカッスル戦が延長戦までもつれこんでしまったことがそもそもの発端といってもいいかもしれない。
ニューカッスルは直近での戦い方がプレミアの中でもかなり怪しい部類である。人数をかけたブロック守備がベースなのだが、重心を後ろに向けている割には、後方ボールサイドの圧縮が甘い。DF-MFのライン間も、DFラインの裏もガードが甘い。そもそも寄せが甘いので、いわゆる引き付けてリリースとかではなく、軽いタッチの連続で攻略は十分可能かもしれない。
ニューカッスルが悩ましいのは完全に撤退しきってしまうと陣地回復が難しくなってしまうことである。クリスタル・パレスの割り切りがある程度成立するのは、ザハ、エゼというボール運びに加えてフィニッシュまで少人数で持っていくことが可能なボトムハーフ屈指のアタッカーを擁しているから。
シェフィールド・ユナイテッド戦でのニューカッスルは、前線で体を張るカラム・ウィルソンが孤立してしまう状況が生まれており、全体を押し上げることが難しくなってしまっていた。最終ラインがPA手前という少し割り切りきれないライン設定なのは、少しでも押し上げたいという気持ちがあるからだろう。
付け加えておきたいのは、ニューカッスルは今季スカッドでかなり苦労しているチームだということである。サン=マクシマンにラッセルズという攻守の主力中の主力を症状が重たいCovid-19の影響で非常に長い期間失ってしまっている。ブルースの弁護をするのならば、彼らのような代えの効かない戦力を想定外の形で使えなかったことだろう。ただ、プレミアリーグは待ってくれない。状況が苦しいのは確かだ。
■裏を交えたオフザボールの活性化
アーセナルの課題はシンプルにサイド攻略の精度になるだろう。苦し紛れで数を打てば当たる!というような全く勝てない時期のテイストとはだいぶ変わったものの、アルテタのアーセナルの主な攻撃の手段はいつだってサイドを打開してのクロス。したがってハーフスペースと大外の連携はアーセナルの生命線である。
当時は苦し紛れになってしまったり、やたらハイクロスばかりなど質に関して違いはあった。ただ、方向性としてはクロスをなんとかして減らすべきという方面ではなく、そのクロスをどう殺傷性の高いものにするかというベクトルであるはずだ。
クリスタル・パレス戦ではティアニーの離脱で左サイドの大外が機能不全になってしまったことが大きな停滞の要因だった。
幸いティアニーのスキャンの結果は良好ということでニューカッスル戦に復帰の期待がある。一方でクリスタル・パレス戦を見る限り、ティアニー不在のオプションプランについて不安に思うファンも多いだろう。正直にいうと、この問題をシーズン中に解決するのは相当ハードな気がする。1つ1つ目の前の状況に対応していくしかない。
ティアニーが不在の際にはオフザボールの動きの活性化を地道にしていくしかないだろう。幅を使ってもうまく活用するのが難しいならば、裏への動きを積極的に使いえぐるような形で相手のラインを下げてマイナス方向にスペースを作り、クロスを入れる部分を広げる方向に舵を切るのがベターかもしれない。
欧州カップ戦の出場を得られる順位が当面のアーセナルの目標になるだろう。そのためには、未勝利の試合が長らく続いた分、きわどい展開をモノにしていくべき状況が続いていく。昨年の終盤戦も同じことを言っていた気はするのが難しいが、一度チームが壊れかけてしまった以上はまた修復して前に進まざるを得ないのだ。