想定外の退場で始まり大乱戦の結末に
北中米の招待国同士の一戦。試合の展開は力関係では上をいくアメリカが保持からパナマの5バックを攻略する局面が目立つ試合になりそうだが、実際にはそうはならなかった。
アメリカもセットプレーからチャンスを作るが、パナマも保持に転じることができれば反撃のチャンス。ゲレーロは左右に動きながらボールを引き出して抜け出すなど、サイドからひっくり返すことでチャンスを見つけることができていた。
さらには蛮行によりウェアが早々に一発退場。アメリカは10人で大半の時間を戦うことになる。4-4-1で構えるアメリカに対して、パナマは3-2-5でボールを持つ時間を増やしていく。時折、SHのレイナがWBになるなど、アメリカは自陣でのスペースを埋めにいく。
アメリカは押し込まれる機会が増えるものの、少ない得点機会で先制。裏抜けからの即時奪回でバログンが先制点を決め切ることに成功する。
この場面のようにバログンはわずかな攻撃の隙間から決定機を迎えることができる動き出しがある。得点シーン以降もポストにボールを当てるなど、さらなるゴールにつながりそうな場面も見られていた。
だが、パナマもすぐに反撃。ライン間に入り込んだブラックマンが根性で押し込んであっという間に同点ゴールを手にする。
以降も左右の大外から押し下げに成功しているパナマがいくばくか有利な展開。押し下げるアメリカを封じ込めてハーフタイムを迎える。
後半、押し込む流れを続けるパナマ。アメリカはカーター=ヴィッカーズを入れることで本格的に自陣での5バックに移行した。
押し込むパナマはファウルでPKを獲得したかと思われたが、これはOFR止まり。勝ち越しの絶好のチャンスを逃すこととなる。
だが、それ以降も右の大外のムリージョを軸にサイドからズレを作っていくパナマ。右サイドをきっかけに前半以上にパナマはアメリカのゴールに迫っていく。
アメリカもペピのカウンターから反撃に打って出るがスコアを動かしたのはパナマ。アヤルザが右サイドから上げ切ったクロスからネルソンが仕留めてゴール。
このままパナマがブロックを組んでクローズかと思われたが、パナマはカラスキージャの一発退場で10人に。ハードなタックルが増えて大荒れの終盤戦となったが、 なんとかパナマは逃げ切りに成功。アメリカから3ポイントをもぎ取った。
ひとこと
なんで招待国同士の試合なのにコパアメリカっぽくなるのだろう。
試合結果
2024.6.27
コパ・アメリカ 2024
グループC 第2節
パナマ 2-1 アメリカ
メルセデス=ベンツ・スタジアム
【得点者】
PAN:26’ ブラックマン, 83‘ ネルソン
USA:22‘ バログン
主審:イヴァン・バートン