実力でねじ伏せ堂々たる2位通過
両チームの試合への取り組み方は対照的だったといえるだろう。GK＋2枚のCBもしくは3枚のCBで組み立てるパナマは長いキックから組み立てに行く。トップのネルソンと右の大外のムリージョやブラックマンをターゲットにまずは深い位置を取ってからのサイド攻略が彼らの狙うところである。
前も後ろもデュエルに関してはやや優位。なので、後方は同数でOKという構え。よって前からのチェイシングもリスク的には問題なくできるという状況。大きな展開と圧力を武器にボリビア陣内に迫っていく。
一方のボリビアはよりショートパスをベースにしたコンビネーションを軸にする形。体ががちがち当たる展開になると不利なので、触られる前につないでいきながら深さを作れれば理想という感じだろう。
しかしながら、試合はよりフィジカルなパナマが優位。トップに入ったネルソンのデュエルの優位を生かし、起点とフィニッシャーの両刀使いで先制ゴールを得る。
リードを取られたボリビアだが、中盤でタメを作りながら少しずつ反撃。テルセーロスのシュートへの意識を軸に主導権を握り返しにいく。
パナマはショートパスで保持局面においてリズムを整えることで対応。一方的に押し込まれる展開を回避することでテンポを相手に持って行かせない。
後半は保持からゆったりとボールを繋ぎながら相手を崩していく対決。そうした中で先に成果を出したのはボリビア。左サイドからの細かい繋ぎから抜け出したミランダが試合をタイスコアに戻す。
だが、すぐにパナマは反撃に。中央→サイドと手早く繋ぐと、サイドからのクロスからあっさりと追加点をゲット。ボックス内に向かう最短ルートから追加点を奪い、これでパナマは突破圏内に入ることとなる。
後半追加タイムにはさらにヤニスのスーパーシュートで点差を突き放すことに成功したパナマ。グループステージでの2勝目を挙げての堂々たるGS突破。ボリビアをクオリティで上回ってノックアウトラウンドに駒を進めることに成功した。
ひとこと
10人のアメリカを撃破したところからいい流れを掴んだ感があったパナマ。非常に妥当な2位通過だった。
試合結果
2024.7.1
コパ・アメリカ 2024
グループC 第3節
ボリビア 1-3 パナマ
オーランド・シティ・スタジアム
【得点者】
BOL:69’ ミランダ
PAN:22‘ ネルソン, 79‘ ゲレーロ, 90+1’ ヤニス
主審:エディナ・アウヴェス
