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「Catch up Premier League」~Match week 8~ 2020.11.6-11.8

 さて今節も。

目次

①ブライトン【16位】×バーンリー【20位】

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■悔やまれるのはブライトン

 キャプテンのベン・ミーが今季初先発のバーンリー。一方でブライトンは新戦力のウェルベックが今季初のスターティングメンバーに。先制攻撃を仕掛けたのはブライトン。ウェルベックの裏抜けに合わせて、斜めに入ってくるランプティが合わせる形で決定機を作る。

 ブライトンは2トップの片方がサイドや引いた位置に流れて、そこにIHやWBが侵入し、エリア内に人数を確保するというやり方。モペイかウェルベックのどちらかが流れる、どちらかはエリア内にとどまる。そして流れたFWが作ったスペースにグロスやランプティが入ってくるという流れである。

 序盤から猛攻を仕掛けるブライトン。決めろよ!と突っ込みたくなるほど得点機はあったが、シュート精度の低さとニック・ポープの存在が足を引っ張り跳ね返される。

 バーンリーはいつも通り、2トップの空中戦が効くかどうか(この日は効かなかった)が攻撃で起点を作れるかの潮目なのだが、この日の後半は珍しくMFが降りる動きでショートパスを引き出す場面も。いつもに比べればであるが、わずかながら前に蹴る前にボールをつなぐ場面もあった。相手のボール保持の時間を削る以上の意味はなかったかもしれないけど。

 引き分けを悔いているのはおそらくブライトン。序盤の波状攻撃を活かせなかったのが痛恨だった。

試合結果
ブライトン 0-0 バーンリー
アメリカンエキスプレス・コミュニティ・スタジアム
【得点者】
主審:マイク・ディーン

②サウサンプトン【5位】×ニューカッスル【11位】

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■信じれるかどうかと成熟度で差が見られた

 「やばいでしょ」と言い続けてきたサウサンプトンがついに首位に立ってしまうので、つくづく自分にはサッカーを見る目がないなと痛感させられる。ただ、この試合ではサウサンプトンは完勝といっていいだろう。まずはボール保持ではナローに絞るSHに対してニューカッスルがだいぶ手を焼いていた。前に出ていく役割も託されたCHに対して絞るプレーを多く選択するサウサンプトンのSHは相性が良かった。

 イングスが抜けたことで懸念になるFWはアダムスとウォルコットでポストと裏抜けを分担しており、少なくとも組み立ての段階ではイングスの不在で大きな穴を感じることはなかった。ウォルコットのフィニッシュ、頑張れ。

 ポストや間受けに連動した裏抜けが今のサウサンプトンの強み。ちゃんと裏抜けの選手を使う頻度が高いように見える。当たり前のことだけど、裏抜ける方にはモチベーションになるだろうなと。間受け、ポスト、裏抜けはある程度前のメンバーが入れ替わってもクオリティは維持できる。加えてセットプレーはキッカーも合わせる方も強み。非保持において懸念があり、波のあるチームという印象はぬぐえない部分もあるが、自分の当初の低すぎる彼らへの見立ては修正すべきかもしれない。

 一方でニューカッスルはサウサンプトンに比べると自分たちのスタイルへの迷いが見えた。ボール保持を頑張るここ数試合だったが、ついにポゼッションサッカーの税金といえる形でのつなぎの局面のミスで失点。ボール運びもサン=マクシマンのドリブル以外あまり効果的な手もなし。足元ばかりの繋ぎになり裏への選択肢を見せられないのは、裏に弱いサウサンプトン相手に上手く渡り合うにはよろしくない。サウサンプトンにとっては前だけを守っていればいいのは相当楽だった。

 自分たちのやり方への戸惑いと成熟度。取り組むサッカーにおける到達度が如実に出た試合だった。

試合結果
サウサンプトン 2-0 ニューカッスル
セント・メリーズ・スタジアム
【得点者】
SOU:8‘ アダムス, 82’ アームストロング
主審:ピーター・バンクス

③エバートン【4位】×マンチェスター・ユナイテッド【15位】

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■一安心だが懸念もアリ

 ボールを持たなければ勝てる!が通説になりつつあるユナイテッド。個人的にはエバートンはボールを持たせることはないだろうと思っていた。なぜなら、彼らはボールを持たせることで自らの強みが出にくいタイプ。確かに徐々に不調の波にのまれつつあるが、けが人もだいぶ戻っていたし自分たちが主導権を握って試合を進めたいのではないのかなと思った。

 しかし、アンチェロッティはユナイテッドのボール保持を邪魔せずに相手にボールを渡すやり方を選んできた。ただ、やはりというべきか現状受けてしのぐことができるスカッドではないのではないか?というエバートンへの懸念は当たってしまったように思う。特にこの試合ではドゥクレとアランのギャップから起点を作られることが多かった。ドゥクレの裏のスペースを使わせてしまい、なおかつそのあとサイドから上げられるクロス。この流れの中で一切ボールにアプローチできないキーンは切ない。

 2得点目のフレッジの縦パスを通してしまえば撤退守備としての立つ瀬はないだろう。ボール保持における鋭さはだいぶ戻ってきただけにこの入りでよかったの?というのは本当に悔やまれるところ。

    コールマン、ディーニュの両SBが戻ると高い位置で大外に起点を作るのが格段に容易になったし、リシャルリソンの穴を埋めたベルナルジがこの試合ではハイパフォーマンス。ボール運びだけでなく、フィニッシャーとしても活躍。ボールを持つ局面での優秀さを考えると、その局面を奪い合う姿勢を前面に押し出す姿勢はアリだったと思う。ただ、サイドチェンジ専用機のようになっているハメスはちょっと気になる。

 ユナイテッドはアーセナル戦で見せた中盤のつなぎと流れるようなサイドへの横断を決めての得点ということで光が差したように見える。ブルーノ・フェルナンデスは出し手だけでなく、フィニッシャーとしても優秀な面を見せることができた。一方でキャルバート=ルーウィンに起点を作られ続けたバックスは課題。ベルナルジとディーニュのコンビに簡単に引っ張り出されて広大なスペースを活用されたリンデロフとワン=ビサカにも懸念はアリ。一安心だが万事OKとはいかない勝利だった。

試合結果
エバートン 1-3 マンチェスター・ユナイテッド
グディソン・パーク
【得点者】
EVE:19‘ ベルナルジ
Man Utd:25’ 33‘ ブルーノ・フェルナンデス, 90+5’ カバーニ
主審:ポール・ティアニー

④クリスタル・パレス【13位】×リーズ【12位】

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■不思議展開に引っ張られた後半

 リードをしたクリスタルパレスファンですら、首をひねりたくなるような前半だったはずだ。うまく敵陣に攻め込むことができていたのはリーズの方。自重しているアイリングと対照的に、オーバーラップで頻繁に高い位置を取るアリオスキから上がるクロスは今日も美しい軌道でパレスのバックスを脅かしていた。

 逆サイドはダラスとコスタがレーンを入れ替わりながらパレスの中盤と駆け引き。クリスタルパレスのCHは非保持で動きすぎる嫌いがあるので、この駆け引きに乗っかって動いてしまう。特に狙われていたのがリーデヴァルド。彼が出ていくことで間のスペースが空いてしまい、ここのカバーリングするCBは後手に回る。リーズは間への縦パス+裏へのラインブレイクをセットで用意することによってパレスの守備網を破壊。バンフォードのオフサイドシーンは理想的な崩しであった。

 しかしながら、スコアを重ねるのはパレス。エゼの芸術的なFKにはリーズファンも閉口するしかないだろうが、ファン・アーンホルトが誘発したオウンゴールには「ちょっと待ってくれよ」といいたくなるだろう。

 ただ、後半はスコアに引っ張られるような展開にもなった。リーズは右サイドのダラスとアイリングのポジションを試行錯誤。3バックに見える時間帯と4バックに見える時間帯があった。代わりに前ではラフィーニャが自由を与えられた。しかし、与えられた自由も人数をかけた右サイドも逆にぎこちなさを生むことに。

 後半唯一の得点であるアイェウのゴールは、オーバーラップでお留守にしていたスペースをザハに使われてしまってから。ジェイさんは「リーズにとってボールロスト直後は唯一オープンにしたくない局面」と述べていたが、まさしくその瞬間をオープンにしてしまったせいでやられてしまった。徐々にスコアに倣った展開に引っ張られてしまったリーズが後半に展開を盛り返すことはなかった。

試合結果
クリスタル・パレス 4-1 リーズ
セルハースト・パーク
【得点者】
CRY:12‘ ダン, 22’ エゼ, 42‘ OG, 70’ アイェウ
LEE:27‘ バンフォード
主審:クリス・カバナフ

⑤チェルシー【7位】×シェフィールド・ユナイテッド【19位】

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■ついに軸が定まった予感

 1試合も勝てないまま2節前からビック6との3連戦に挑む羽目になったブレイズ。今節はその最終戦のチェルシー戦となる。立ち上がりはある程度組み合って、10分が過ぎたあたりから徐々に撤退をするというのはここ2戦と同じ戦い方。そして、その間に先制点を得たというのはリバプール戦と同じである。

 この日のブレイズは左サイドにボールを寄せて、右サイドに大きい展開。そこからえぐるように空いたバイタルにマイナス方向にクロスを出す。チェルシーはアンカーのカンテがサイドに出張する機会が多く、その分バイタルが空く。ブレイズにとってはここ数試合で一番崩しの狙いがハマった日のように思う。

 ただ、この試合はチェルシーの攻撃も狙いが定まっていた。右サイドのクロッサーを活かすやり方で、左サイドは精度の高い彼らのクロスに飛び込む役割。左SBのチルウェルもかなり高い位置まで上がることで大外から得点の機会を狙っていた。そんでもって実際決めるという。

 どこの選手を中心に考えればいいのか?というのがチェルシーの攻撃の組み立ての課題だったと思うのだが、ひとまずは圧巻の活躍を見せたジエフを軸に据えるやり方がいいのかもしれない。先ほど述べたファーで飛び込めるチルウェルや、オフザボールでニアサイドのフリーランで手助けをしたコバチッチなどは彼と相性がよさそうだった。

 この使われ方ならば「ゴールをするかどうか」の一点でしか評価できないヴェルナーはひとまず最後に結果を出すことができた。ボールを持っているときに輝きを放つハフェルツは正念場。軸が決まりつつあることで序列が変わっていく可能性もある。

 ブレイズは最後は力負け。セットプレーでの失点に加えてラインが下がりすぎての空いたバイタルからのミドルで脅かされたりなどここ数試合で見られた課題は継続中。未勝利のまま二度目のインターナショナルブレイクに突入することになった。

試合結果
チェルシー 4-1 シェフィールド・ユナイテッド
スタンフォード・ブリッジ
【得点者】
CHE:23′ エイブラハム, 34′ チルウェル, 77′ チアゴ・シウバ, 80′ ヴェルナー
SHU:9′ マクゴールドリック
主審:ジョナサン・モス

⑥ウェストハム【14位】×フルハム【17位】

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■チョンボでチョンボを帳消し

 主導権は行ったり来たりの展開になった。序盤はウェストハムのもの。畳みかけるような攻撃で10分までに先制点を取ってやりたい!という展開だったが、ここはアレオラの壁に阻まれる。

 フルハムは以前に比べればやや攻守に改善されているように見える。守備でも多少粘りは効くようになったし、攻撃はパスワークがスムーズに。少ないタッチ数のせいで相手を動かす感じではないけども役割は明確。最後のチャンスメイクはルックマンに託す形である。細かいパスもそれなりにつなげるので、相手陣に押し込んでからもチャンスは作れていた。

 ウェストハムは大外からのクロスで応戦。WBが4バックの外側からクロスを放り込むことによりエリアにボールを送り込んでいた。クレスウェルだけでなく、クーファルのクロスの機会が多かったのは、おそらくここからルックマンを押し下げたい狙いがあったからだろう。

 アレがもう少しターゲットとして機能すればよりクロスは効果的なのだが、正直現状ではかなり厳しい。決勝点はそのアレを超えて、ベンラーマにクロスが届いたことでシュートチャンスが作られた。

 そのベンラーマも最後はチョンボでPKを与えてしまう。まぁそのチョンボを超えるルックマンの大チョンボPKで帳消しにされるんだけどね。

試合結果
ウェストハム 1-0 フルハム
ロンドン・スタジアム
【得点者】
WHU:90+1′ ソウチェク
主審:ロバート・ジョーンズ

⑦ウェスト・ブロム【18位】×トッテナム【3位】

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■あっぱれハリー・ケイン

 撤退型5-4-1という割り切りを見せたのがチェルシー戦。ビック6との対戦はそれ以来となるウェストブロムは、そのチェルシー戦と比べれば組み合う意志を見せていたように思う。時間帯によってはスパーズ相手に押し込む光景も見られたし、2トップの流動性もそれなりに高かった。

 クロスを上げられると脆さを見せるスパーズはあんまりモウリーニョのチームっぽくはない。スコア的にそれなりに競られることが多いのは気になるし、それを誘発しているのが守備陣のふわふわ感というのも否めない。一方で攻撃の部分は徐々に整備が進んでいる印象も受ける。

 キーマンはハリー・ケイン。彼を軸に攻撃は組み立てられる。WGはフィニッシャーとして内側に絞ってエリア内で仕事をするのが最終目標。内側で起点を作るのがケインとエンドンベレ、そして大外はSBの担当。レギロンは徐々に攻撃参加のタイミングをつかんできたように思う。

 この試合は何といってもケインの活躍が光った。上下動だけでなく、サイドに流れることでスペースメイク。チャンスメーカーとしての幅は広がる一方。その上でこの試合では決勝点まで決めてしまうのだから恐れ入る。これだけ低い位置やサイドに流れていて今季7得点決めるというのは異常である。

 逆に今後の課題になりそうなのはケインへの高い依存だろう。ケインに届けるパスとケインから出るパスではゴールに迫れるシーンが多いが、彼が絡まないと相互作用に欠けた攻撃手段になってしまうことが増えるように見える。チャンスメーカーとしてもフィニッシャーとしても優秀なケインは代替不可。ここはもう離脱しないことを祈るしかないだろう。

試合結果
ウェスト・ブロム 0-1 トッテナム
ザ・ホーソンズ
【得点者】
TOT:88′ ケイン
主審:アンディ・マドレー

⑧レスター【2位】×ウォルバーハンプトン【6位】

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■乏しい決定力とシュマイケルに救われたレスター

 レスターが主導権を握る序盤戦。中央に集結したテクニシャンたちがドリブルで相手を引き寄せながら、細かいスペースを見つけ出してボールをつなぐ。誰か一人を捕まえればなんとかなる!というわけではなかったので、ウルブスはだいぶこの動きに手を焼いていた。押し込む状況を許すと、先制点はPKで。キルマンの「仕方ないけど今の規則ではハンド」というハンドで先制点を献上する。同じく前半にヌーリがジャスティンを倒して与えたPKでは職人ヴァーディが珍しく甘いコースに蹴りこんでしまいパトリシオのストップに遭う。

 5-4-1ながらここまでの試合に比べれば積極的にプレスにくる非保持でのレスターに前半は苦戦したウルブス。しかしシンプルな裏抜けやヒメネスを軸とした長いボールや早めのクロスを生かして徐々にペースを握ると、後半は決定機を数多くつくる展開に。PA内でフリーのシュートを打つ機会は数多くあったものの、最後が仕上がらないウルブス。

 ネベスのスーパーミドルはそれを上回るスーパーなシュマイケルのストップで惜しくもノーゴール。最後の仕上げにモーガンがでてこざるを得なかった状況は終盤のレスターの貧窮具合をよく示している。いや、ちゃんとそういう時にモーガンがいるっていうのもすごいけどもね。

 善戦するも後半の健闘を考えれば勝ち点を逃がしてしまったといっていいウルブス。レスターは何とか最後まで凌いで首位浮上を決めた。

試合結果
レスター 1-0 ウォルバーハンプトン
キング・パワー・スタジアム
【得点者】
LEI:15′(PK) ヴァーディ
主審:アンソニー・テイラー

⑨マンチェスター・シティ【10位】×リバプール【1位】

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■急激なトーンダウンで決着も楽しみもお預けに

 レビューはこちら。

 ここ数年の天下分け目の試合といえばこのカード。しかし、今年は日程的にCL3週連戦のトリというハードなものになった。蓋を開けてみると序盤から激しい立ち上がりの両チーム。序盤はリバプール優勢。4-2-3-1の利点である中央の高い位置での受け手増加を駆使し、シティのブロックの中でフィルミーノやサラーが間受けで前を向き起点となる。カオス局面からの早い縦パスはさすが切り替えの激しい展開に慣れているなという印象。一方でCBの組み立てに不安があるために、早めに縦につけておきたいのかなとも思った。

 優勢の中でリバプールはPKから先制点を挙げる。しかし、ここから徐々に流れはシティに。序盤は前進に苦しんでいたが、厳しいマークにあっていたデ・ブライネがフリーでボールを持つと早速仕事。華麗なるジェズスのゴールのおぜん立てと、ハンドによるゴメスのPK奪取と大車輪の活躍。浮けば即チャンスメイクという千両役者ぶりを発揮した。惜しむべきは最後のPK失敗でミソがついたことである。

 前半からの激しい展開に期待が高まる後半だったが、試合は大幅にトーンダウン。低いラインで互いに攻めあぐねる展開が続くと、アレクサンダー=アーノルドの負傷交代で試合のテンションは完全に下火に。互いにこの状況を受け入れたような引き分けで、膠着した局面を打開する手を打ちあうことなく試合は終了。決着もファンの楽しみもお預けにされたような幕切れだった。

試合結果
マンチェスター・シティ 1-1 リバプール
エティハド・スタジアム
【得点者】
Man City:31′ ジェズス
LIV:13′(PK) サラー
主審:クレイグ・ポーソン

⑩アーセナル【9位】×アストンビラ【8位】

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■ノッチの先には完勝パターン
 
 レビューはこちら。

 セットすれば堅守の両チーム。ただ、ファストブレイクに関しては両チームともスキがある。そんな印象の一戦だった。エリア内にCB、CHがしっかりいる状況では攻めきれない。そのためには相手を動かしながらゴールに迫る必要がある。アストンビラでその役割を担ったのがグリーリッシュ。彼がホールディングをつり出したところで生じる歪みから先制点を挙げる。

 これがアーセナルの守備を切り崩すノッチとなる。より高い位置でのボール奪取を狙いたいアーセナルを尻目に、スペースがある状態で躍動するビラのアタッカー陣。視野の広さと正確なパスワークでアーセナルを翻弄したバークリーと、ロングボールの収めどころの役割とフィニッシャーとしての役割を両立させたワトキンスも輝きを放つ。2点目、3点目共に美しい崩しからの得点でアーセナルの心をへし折った。まさしく今季のアストンビラの完勝パターンといえるだろう。

 アーセナルは相手を剥がして縦パスを刺せて、フィジカルで優位に立てるトーマスの負傷交代が大きかった。ただ、この試合のアーセナルの前線のパフォーマンスの重さを見ると、いい縦パスを刺せていても結果は変わらなかったかもしれない。

 今まで前の決定力で勝ってきたチームなだけに前線の不調の改善は急務。重い守備の負荷軽減や、組み合わせや起用ポジションの変更で新しいユニットを構築などコンディション回復を図るためには手打ちが必要である。いずれにせよ、後ろを重たくすることでしのいでいた守備陣がこの試合で崩壊したのは事実。これまでのスタイルを考えると深刻なのはとどめを刺された追加点よりも先制点かなと思う。

 どこをどう見直すのか?就任以降おおむねファンに好意的に受け止められたアルテタにとっては大きな山場となるインターナショナルブレイクを迎える。

試合結果
アーセナル 0-3 アストンビラ
エミレーツ・スタジアム
【得点者】
AST:25’サカ(OG)、72′ 75′ ワトキンス
主審:マーティン・アトキンソン

   おしまいじゃ!!

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