管理は盤石でいざリベンジへ
2連勝ですでにグループステージの突破を決めている日本。よほどの大敗以外では順位も動くことはなく、この試合は完全に消化試合の扱いといっていいだろう。メンバーもここでは大幅に入れ替え。藤田、高井、細谷といったここまで長いプレータイムを記録している選手を外したメンバーの構成となった。
低めに4-4-2ブロックを組む日本に対して、まずはイスラエルが保持からつついていく立ちあがり、3-2-5に変形し、大外をレヴィヴォとアバダが取る形の変形を行う。
ただし、日本がきっちり構えたブロックに対してイスラエルがアドバンテージを取れるわけではない。右サイドのアバダの1on1は勝負できそうであったが、小久保のセーブに防がれることでなかなかきっかけを見出すことができない。ボックス内でのもう一本のパスもなかなかつながらなかった印象だ。
日本のビルドアップに対してもイスラエルは高い位置から阻害することはなかったので、展開としては保持を交互に行いながら糸口がないかの探り合いという感じであった。日本は4-3-3をベースにインサイドハーフの片方を自陣に落としてビルドアップを行う形。イスラエルはかなりインサイドを割りきって締めてきたので、押し込みつつ外から切り崩そうとする日本に対しても中の戻りが間に合う状況が続く。
日本は自陣に少しずつイスラエルのプレス隊を引き込みながらの誘引ビルドを試みつつ打開策を探す。イスラエルとしてはファストブレイクからのマドモンのカウンターの方が刺さりそうであったので、日本の保持が長くなる展開はありがたそうではあった。
スコアレスで迎えた後半。日本はより積極策。2トップに佐藤を加えた3枚のプレスからイスラエルのテンポを奪っていく。ハイプレスをかわす手ごたえも充分ということで勢いを持った立ち上がりとなった。
イスラエルも60分手前には落ち着いた保持が見通すことができるように。佐藤と川﨑がいるサイドにおいては背後も取れそうなので、こちらから少しずつ保持の安定化を図っていく。
しかしながら、バックスの進撃と中盤のカバーリングで守備から少しずつ日本がリズムを引き寄せると、終盤に決勝点をゲット。藤田の気を利かせた配球から佐藤の折り返しを細谷が沈めてゴールを奪う。
日本はこれでグループステージ3連勝。難なくノックアウトラウンドに駒を進め、東京五輪で敗れたスペインとのリベンジマッチに挑む。
ひとこと
川﨑の負傷以外はほぼ文句のつけようがない3戦目の使い方だと思う。
試合結果
2024.7.30
パリオリンピック
グループステージ 第3節
U-23 日本代表 1-0 U-23 イスラエル代表
スタッド・ド・ラ・ボージョワール・ルイ・フォントノー
【得点者】
JPN:90+1‘ 細谷真大
主審:セッド・マルティネス