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「Catch up 日本代表」~2024.7.24 パリオリンピック グループステージ 第1節 U-23日本×U-23パラグアイ ハイライトレビュー

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死なば諸共プレスを乗り越えての大量得点

 毎回恒例、開会式前からひと足先に始まるオリンピックのサッカー。前回はどうだったかちっとも覚えていないが、今回は日本人全体トップバッターを飾ることとなった。

 日本は保持では4-3-3、非保持では4-4-2のフォーメーションでパラグアイに臨む。日本は立ち上がりから保持のフェーズが多め。パラグアイは高井には厳しくマークをしていたが、木村には持たせてOKという構え方。パラグアイの2トップは藤田とどちらかといえば高井に寄せる守り方をしていた。

 日本は左サイドの木村がボールを持てるので、こちらのサイドからの前進を画策。あまりボールを前に運ぶ様子を見せない木村の手助けをしたのは保持ではIH役の三戸。降りてボールを受けにくる。日本は保持時にアンカーはあまり動かないが、IHはかなり大きく動くことを許容。山本の逆サイドへの出張や三戸の上下動などからボールを引き出すアクションを見せていた。

 三戸は左サイドの斉藤とシームレスなポジションチェンジを敢行。どちらが大外でもどちらが内側でもOKという動き方を見せる。序盤は自由にボールを持てる木村から三戸がボールを引き取る形が軸となった。

 一方のパラグアイは前線のコスタのポストから右サイドからのカウンターでスタート。保持では綺麗な3-1-6のような形で中盤を空洞化、前線へのロングボールで一気につっかけていく。高井と木村は食いつかされつつ、背後を取られたり安易な持ち上がりからロストをしたりなどそれぞれのエラーが発生していたが、なんとか根性でカバーをすることで凌いでいた。

 試合は徐々に日本の保持の時間が増えるように。やや間延び気味だった日本の非保持は前線でのプレスの自重により改善。ライン感を狭くすることで中央に差し込むパスを徐々に日本がカットするようになっていく。

 さらには保持でも主導権をゲット。自陣から小久保の粘りの保持で藤田をフリーにすると、ここから左サイドに進撃して押し込んでいく。全体が押しあがったことでパラグアイのカウンターに対して高井が高い位置への迎撃に成功。すると、その流れから左サイドの斉藤から三戸がゴールを決める。

 以降は日本のペースに。大きかったのは25分のパラグアイの一発退場。これでパラグアイは前に人数をかけられない陣形になってしまった。日本は平河が負傷交代。右の大外からチャンスメイクを少しずつ仕掛けを見せていた序盤戦だったので、ここでの退場は無念である。

 日本はライン間圧縮でパラグアイの中央の起点を阻害。押し下げる4-4-1のパラグアイのブロックに対して、攻め込み方を手探りする前半の終盤戦となった。

 後半、パラグアイは死なば諸共ハイプレスを敢行。おそらくベースは4-4-1なのだが、2列目を1人上げることで2トップのような守り方になった。

 日本はこのテンポアップに付き合わされてしまった感がある。日本も速攻からチャンスを生むことはできていたが、数的不利な分、パラグアイはゲームをフラットに引き戻せればOK。日本は高井や山本など不用意なミスからチャンスを献上してしまう場面もあり、後半の立ち上がりは不安定さが目立った。

 しかし、日本は少しずつ保持で落ち着くように。左右のWGから押し下げてマイナスに飛び込むミドルからチャンスを作るようになる。

 そして、この形から追加点。1点目と同じく左サイドを個人技で抉ることに成功した斉藤の折り返しをこちらも同じく三戸が仕留めてゴール。それ以降もサイドから押し下げる形は有効で山本が追加点を奪う。

 終盤は藤尾がゴールショーを見せて活躍。セットプレーと背後のカウンター独走からそれぞれゴールを決めて5得点の大勝に成功した。

ひとこと

 退場という幸運があったとはいえ、プレータイムマネジメントをかけながらの大量得点スタートは上々。ゲームのバランスが崩れる前では色んな人と繋がる意識があった三戸と王様ゲームメイクを行なっていた藤田が印象的だった。パラグアイ、ビハインドとはいえ4-4-1から1枚を前線にスライドさせるプレスはちょっと無謀だったかなという感じであった。

試合結果

2024.7.24
パリオリンピック
グループステージ 第1節
U-23 日本代表 5-0 U-23 パラグアイ代表
スタッド・ド・ボルドー
【得点者】
JPN:18′ 63′ 三戸舜介, 69′ 山本理仁, 81′ 87′ 藤尾翔太
主審:フランソワ・レテキシェ

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