意趣返しでの巻き返しをねじ伏せた神戸
序盤に目立ったのは神戸の右サイドへのロングボール攻勢。武藤を起点に神戸が押し込みを図る。京都は4-4ブロックでひとまずは受ける格好に終始。序盤は京都陣内での時間が増えていく。
攻撃の形はシンプルではあるのだが効果的なのが神戸。クロスが終わっても大迫をトップに置き、宮代が後方から支援する形からのプレス誘導から京都のミスを誘って回収。延々と攻撃のターンを続けていく。
右サイドからの縦の進撃とプレスからのロングボール回収を繰り返した神戸は17分に先制ゴールをゲット。プレゼントされたロングボールを扇原から左サイドに展開すると、クロスから最後は武藤がゴール。間延びした状態で回収したボールは扇原に預けて広く展開するのが神戸の必勝パターンであった。
失点シーン以降もロングボールがなかなか自軍に繋がらない京都。前線が競り負けるというよりは後方の選手がプレスに屈して届かないボールを蹴っている印象だ。左サイドの原にボールが届けば収まりはするのだが、神戸はプレス→リトリートの切り替えが見事で京都が自陣につくときにはもうブロックは完成している。この状態では流石のエリアスでもこじ開けるのはハードだ。
プレス、リトリートのメリハリと引っ掛けてのカウンターから主導権を握った神戸。前半の終わりにセットプレーから佐々木がゴールを決めて完璧な形で前半を締めくくる。
後半は追いかける京都が主導で縦に速い展開。すると、京都は意趣返しで追撃弾をゲット。ハイプレスから神戸の雑なフィードを拾ってのカウンターで反撃。ラファエル・エリアスが素晴らしいゴールを決める。
さらにオープンな展開から京都は同点。エリアスに負けないくらいスーパーなゴールを生み出したのはトゥーリオだった。
以降も京都は前半に圧倒されていた神戸と互角に渡り合うように。間延びした中盤から解放された川﨑がボールを動かし、左右からクロス攻勢に出ていく。
だが、神戸もここからサイドから丁寧に押し下げることで反撃。すると、セットプレーの流れからパトリッキが決勝ゴールをゲット。優勝に向けて大きな3ポイントを手にした神戸が接戦を制した。
ひとこと
後半頭の京都も巻き返しは非常に見応えがあった。
試合結果
2024.10.6
J1リーグ
第33節
京都サンガF.C. 2-3 ヴィッセル神戸
サンガスタジアム by KYOCERA
【得点者】
京都:47‘ ラファエル・エリアス
神戸:17‘ 武藤嘉紀, 45+6’ 佐々木大樹, 83′ ジェアン・パトリッキ
主審:岡部拓人
