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「Catch up UEFA Nations League」~2024.9.7 UEFA Nations League グループF 第1節 アイルランド×イングランド ハイライト

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独自色とオーソドックスのミックスでまずまずの船出

 シルバーコレクターと化しながら高い評価を得ることが出来なかったサウスゲートのスリーライオンズ。EURO終了後の監督探しは噂されていたような監督たちの招聘ではなく、アンダーカテゴリーのカーズリーを暫定で引き上げる形とひとまずは手打ちとなった。

 カーズリーのスタイルは非常にオードソックス。2CB+2CHアレクサンダー=アーノルドを加えた面々で深い位置に全体を下げてのビルドアップはあまり王道から外れることなく、淡々と自陣からの組み立てを行っていた感があった。

 前監督から異なる部分でのユニットとして強調できるのは左サイドだろう。EUROでは招集されたが存在感が上がってこなかったゴードンとインサイドに起用されているグリーリッシュのコンビはカーズリーが打ち出した方向性といえるだろう。やや均質的でサイドを入れ替えてもプレーできるこのコンビはとても面白く、どちらが出し手でどちらが受け手になっても機能してサイドの押し下げまで行くことができていた。

 アイルランドはハイプレスと5-4-1で構える形の両睨みを見せていたが、前から捕まえきれず、後方では押し下げられた際にあっさりと決壊。ゴードンの裏抜けから一気に押し下げると、最後は後方から攻撃参加に加わったライスのミドルで打ち抜くことに成功する。

 ブライトン戦ではキャリア初の退場となったライスだが、この試合のパフォーマンスはまずまず。豪快なドリブルで前進しつつ、後方の組み立ての枚数をケア(アレクサンダー=アーノルドとどっちかでOK)してバランスを取る役割もこなしていた。CBのキャリーも含めて、相手のブロックを動かす手段はそれなりに見えたように思える。

 欲しかった追加点は前半の内にグリーリッシュから。右サイドを破ったボールに合わせる形でさらにリードを広げる。

 アイルランドは苦しかった。力押し一辺倒で隙があればロングボールとロングスローを放り込んでいくという流れ。イングランドにとっては一番対応しやすいスタイルだろう。トップのアイダには収まらないし、ハイプレスの頻度を上げても枚数を増やしてイングランドの後方のビルドアップに交わされる。なかなかよりどころがない展開だった。

 2-0でテンションがゆったりとなった後半。アイルランドはトップが狭いサイドに誘導するようなプレスで仕切り直しを測っていく。イングランドはサカやグリーリッシュなどタメが効く存在にボールを預けて一息置く形で展開を落ち着かせる。

 アイルランドは右サイドのオグベネの奮闘が光っていた。少ない攻め手の中でもやり切ってクロスまでもっていく形は昨季ルートンで見せた頼もしい姿と重なった。

 しかしながら、イングランドも同じく右サイドから攻撃で反撃。サカもオグベネ以上のチャンスメイクで存在感を見せた。

 後半の展開は散発的なWGのチャンスメイクに終始。アイルランドに2点のリードを帳消しにできるほど流れが回ることはなかった。

ひとこと

 イングランドは面白い初陣だった。オーソドックスながらもきっちりテスト要素を入れることでメリハリが出ていた。

試合結果

2024.9.7
UEFAネーションズリーグ
第1節
アイルランド 0-2 イングランド
アビバ・スタジアム
【得点者】
ENG:11‘ ライス, 26’ グリーリッシュ
主審:ホセ・マリア・サンチェス

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