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「Catch up Kリーグ」~2024.8.31 Kリーグ 第29節 蔚山現代×浦項スティーラース ハイライト

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折れない心が大乱戦を呼び込む

 前節は光州とのハードな一戦をなんとか制した蔚山。今節はまたしてもACL組の浦項との一戦だ。

 蔚山は5分にアラビーゼがゴールを仕留めて先制。あっという間に試合を動かす。だが、4分後には右サイドの奥を取ったジェヒの折り返しをユンサンが決めた浦項が追いつくなど、序盤から激しく点が動く展開に。

 点の取り合いとなったがどちらかといえば主導権は蔚山だったように思う。ロングボールにフォーカスした前節と異なり、ゆったりとした自陣からの保持でスタートする蔚山。GKを絡めつつ、左右に降りる場所を変えるアンカーのウヨンを活用しながら相手の4-4-2の2トップの脇を取りに行く。

 ならばと浦項はハイプレスを仕掛けるが、蔚山は浦項の中盤が出てくるギャップを使うのがとてもうまい。空いたDF-MFの間を取るようにIHのスンボムやユングは動けるし、SBのイルロクも瞬間的な絞る動きで受け手となり、浦項のプレスに出てきた中盤をひっくり返す。

 浦項も同点ゴールのシーンのように2列目の横の動きに自由度を持たせることでフリーになる場面はあったが、蔚山の方が前進はクリーン。体がぶつかり合う状況となればどちらのチームも非常にタフに戦うことはできていたとは思うが、体のぶつけ合わずに前にボールを進めていくという点では蔚山の方に軍配が上がっていたのかなと思う前半だった。

 優位に進める蔚山は35分にアラビーゼが2点目。ヴァンデルソンの背後を狙ったトランジッションからのコントロールショットでリードを広げてハーフタイムを迎える。

 後半もにらみ合いは続く。前半に比べればゆったりとしている展開とは言えなくもないが、どちらかのミスでトランジッションが発生すると連鎖的に試合のテンポが上がっていく。

 オープンな状況においても蔚山の優位は動かない。収まるCFであるカリエロがいる分、手数の少ない攻撃はかなり効く。このカリエロはかなりプレスにも動くことはできるし、保持でも非保持でも効く存在であった。

 カリエロのゴールでリードを広げた蔚山。押し上げに成功した蔚山に対して、浦項は信じられないビルドアップのミスを連発。何もプレッシャーのかかっていないところでミスを重ねると、二度目を咎められてしまい、さらにリードを広げられる。

 さらにはセットプレーから5点目をとった蔚山。これで完全に試合は決着ムードかと思いきや、もうひと展開ある。後半から起点となったルイスが体をぶつけながら抜け出して2点目を取った浦項が終盤に猛反撃。自陣に引く展開を作った蔚山がボックス内で足を止めているのを見逃さなかったジョンウォンが3点目を決めると、テソクのミドルで1点差にこの時点でまだ追加タイムは3分残っている。

 やばいと思った蔚山は何とか保持で時計の針を進めつつ、リードを守ってフルタイムの笛を聞くことに成功。浦項の終盤の猛追を受けて合計9得点が入る大乱戦となった。

ひとこと

 5-1で心が折れない浦項はすごかった。

試合結果

2024.8.31
Kリーグ
第29節
蔚山現代 5-4 浦項スティーラース
蔚山文殊スタジアム
【得点者】
蔚山:5’ 35’ アラビーゼ, 57‘ カリエロ, 78’ ルドウィグソン, 87’ ヨングォン
浦項:9‘ ユンサン, 84‘ ルイス, 89‘ ジョンウォン, 90+2’ テソク
主審:キム・ヒゴン

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